
宮崎県で働く特定技能1号の外国人3,012人のうち、外食業分野は203人(約6.7%)で4番目の規模です(2025年12月末)。その外食業分野では、2026年4月13日から在留資格認定証明書の一時的な交付の停止措置がとられており、海外から新しく呼び寄せる受入れと、他の在留資格からの切り替えが原則として止まっています。一方で、外食業分野の特定技能1号で働いている人の転職や、在留期間の更新は通常どおり審査されています。停止から5か月がたち、出入国在留管理庁は2026年9月10日に「審査状況」を掲載しました。この記事では、宮崎の外食業の実数を最新統計で確認したうえで、審査がいまどこまで進んでいるか、再開の見通しはどう示されているか、そして停止中でも宮崎の飲食店が取れる手を、出入国在留管理庁の一次情報に沿って整理します。県内の飲食店の経営者・人事ご担当者と、外食業で働く外国人ご本人の両方に向けた内容です。
先に要点をまとめます。
💡 ひとことで言うと:外食業では「新しく呼ぶ」ことは当面できませんが、「いま外食業で働いている特定技能の人を転職で迎える」「いま雇っている人の更新を続ける」ことはできます。採用計画は、この2つを軸に組み直すのが現実的です。
出入国在留管理庁が公表する都道府県別・分野別統計(2025年12月末時点・速報値)によると、宮崎県の主な分野は次のとおりです。
| 分野(特定技能1号) | 宮崎県 | 県内構成比 | 全国 | 全国構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 農業 | 931人 | 30.9% | 37,952人 | 9.9% |
| 飲食料品製造業 | 707人 | 23.5% | 93,393人 | 24.4% |
| 介護 | 635人 | 21.1% | 67,871人 | 17.8% |
| 外食業 | 203人 | 6.7% | 43,869人 | 11.5% |
| 建設 | 199人 | 6.6% | 49,323人 | 12.9% |
| 漁業 | 146人 | 4.8% | 4,590人 | 1.2% |
| 工業製品製造業 | 140人 | 4.6% | 56,736人 | 14.8% |
| その他(自動車整備・ビルクリーニング等) | 51人 | 1.7% | — | — |
| 合計 | 3,012人 | — | 382,341人 | — |
外食業は全国では飲食料品製造業・介護・工業製品製造業・建設に次ぐ5番目の分野で、構成比は11.5%です。宮崎の6.7%は全国の約6割にとどまります。都道府県別では、東京都9,328人・大阪府4,527人・神奈川県3,903人・愛知県3,268人・埼玉県2,673人と大都市圏が上位を占め、宮崎県は203人で47都道府県中34位です。
九州・沖縄では、福岡県1,654人(11.9%)・沖縄県1,010人(21.9%)・熊本県668人(8.3%)・大分県352人(10.7%)・鹿児島県300人(5.0%)・長崎県296人(7.6%)に続き、宮崎県203人(6.7%)、佐賀県167人(5.9%)の順です。
上位の分野については、宮崎の特定技能は農業が最多・宮崎の特定技能は飲食料品製造業が2位・宮崎の特定技能は介護が3位・宮崎の特定技能は建設が5位・宮崎の特定技能は漁業が6位・宮崎の特定技能は工業製品製造業が7位でそれぞれ詳しく解説しています。
| 市町村 | 外食業分野 | 市町村の特定技能1号総数 |
|---|---|---|
| 宮崎市 | 90人 | 738人 |
| 都城市 | 35人 | 716人 |
| 日向市 | 18人 | 161人 |
| 日南市 | 12人 | 213人 |
| 小林市 | 11人 | 188人 |
| 高鍋町 | 7人 | 41人 |
| 延岡市 | 6人 | 168人 |
| えびの市 | 4人 | 77人 |
| 串間市・高千穂町 | 各3人 | — |
| その他の町村 | 14人 | — |
| 合計 | 203人 | 3,012人 |
宮崎市だけで90人(約44%)、上位5市で166人(約82%)を占めます。飲食店が集まる市街地に偏るのは自然な結果ですが、高鍋町では町内の特定技能1号41人のうち7人(約17%)が外食業で、郊外や観光地の飲食店でも一定の活用が進んでいることがうかがえます。
| 国籍 | 宮崎県 | 宮崎県の構成比 | 全国構成比 |
|---|---|---|---|
| ミャンマー | 93人 | 45.8% | 34.1% |
| インドネシア | 32人 | 15.8% | 8.0% |
| ベトナム | 25人 | 12.3% | 31.1% |
| ネパール | 22人 | 10.8% | 9.4% |
| フィリピン | 20人 | 9.9% | 5.2% |
| スリランカ | 7人 | 3.4% | — |
| 合計 | 203人 | — | (全国43,869人) |
全国ではミャンマー(34.1%)とベトナム(31.1%)がほぼ並びますが、宮崎ではミャンマー国籍が45.8%と半数に近く、ベトナム国籍は12.3%にとどまります。支援計画で用いる言語や生活オリエンテーションは、ミャンマー語を含めて準備しておく必要がありそうです。
⚠️ 統計の時点に注意:ここまでの宮崎の数字はすべて2025年12月末(停止措置の前)のものです。停止措置が始まった後の都道府県別の人数は、執筆時点ではまだ公表されていません。
出入国在留管理庁と農林水産省は、2026年3月27日に対応方針を公表しました。外食業分野の特定技能1号の在留者数は2026年2月末で約4万6千人となり、5月ごろに受入れ見込数5万人を超える見込みとされたためです。要点は次のとおりです。
| 申請の種類 | 2026年4月13日以降に受理した申請 | 4月13日より前に受理した申請 |
|---|---|---|
| 在留資格認定証明書の交付(海外から呼ぶ) | 不交付 | 受入れ見込数の範囲内で順次交付(変更申請を優先するため相当の遅れ) |
| 特定技能1号(外食業)への変更 | 原則不許可。ただし外食業の特定技能1号で在留する人の転職等は通常どおり審査。技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)の修了者と、外食業の特定活動(特定技能1号移行準備)を許可済みの人は範囲内で順次許可 | 範囲内で順次許可 |
| 特定活動(特定技能1号移行準備)への変更 | 不許可。ただし①外食業の特定技能1号で在留する人の転職等 ②技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)の修了者 ③4月13日より前に受理され、かつ3月27日までに食品産業特定技能協議会へ加入申請していた申請は通常どおり審査 | (同左の例外③を参照) |
| 在留期間の更新 | 通常どおり審査 | 通常どおり審査 |
停止措置の背景や、発表直後の影響の整理は特定技能「外食業」受入停止の影響と対応策で詳しく解説しています。19分野の充足率の比較は特定技能の受入れ見込数をご覧ください。

出入国在留管理庁は「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」を2026年9月10日に掲載しました。2026年9月10日掲載の時点で、申請の種類ごとに次のところまで審査が進んでいます。
| 申請の種類 | 2026年9月10日掲載時点の状況 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書(海外から呼ぶ) | 変更申請を優先して処理。交付できる場合に受付日順で交付し、現在は受付日が2026年1月31日までの申請 |
| 変更①:技能実習(医療・福祉施設給食製造作業)から | 受付日が2026年8月31日までの申請を、審査が終わり次第許可 |
| 変更②:外食業の特定活動(特定技能1号移行準備)から | 受付日が2026年8月31日までの申請を、審査が終わり次第許可 |
| 変更③:外食業の特定技能1号から(外食業分野内での転職) | 全ての申請を、審査が終わり次第許可 |
| 変更④:①〜③以外の在留資格から | 受付日が2026年4月12日までの申請。4月13日以降に受理した申請は原則不許可 |
| 在留期間の更新 | 通常どおり、審査が終わり次第許可 |
この表から読み取れるのは次の2点です。
あわせて、審査状況のページには次の留意事項が示されています。
審査の順番が来る前に、いまの在留期間が満了しそうな人もいます。この場合、不法残留を防ぐために、特定活動(特定技能1号準備)(外食業分野)への変更申請、または同じ在留資格での更新申請に「申請内容変更申出」を行うよう案内されることがあります。この特定活動の在留期間更新は1回限りです。
特定活動を許可された人が、その後も同じ活動を続けたい場合は、在留期間が満了する前(概ね3か月前)に、改めて特定技能1号(外食業分野)への変更申請を行うよう求められています。その際の提出書類は申請書と写真のみで差し支えないとされています。
企業のご担当者は、順番待ちの申請がある方について、在留カードの期限を一覧にして管理しておくことをおすすめします。
気になるのは受入れ再開の時期ですが、2026年9月9日の有識者会議の資料(資料4-1「特定技能『外食業分野』における受入れ見込数の上限超過への対応」)では、次のように整理されています。
ここで注意したいのは、「令和10年度末」は受入れ見込数を見直す時期であって、受入れを再開する日ではないという点です。再開の時期は、資料のうえでは決まっていません。当事務所としても再開時期の予想はいたしかねますので、「一時的な措置だから近いうちに戻る」という前提での採用計画は避け、停止が続く前提で手を打つことをおすすめします。

外食業分野の特定技能1号で在留している人が、別の飲食店へ転職するための変更申請は、審査状況の表で「全ての申請」とされています。ほかの店舗で外食業の特定技能1号として働いている人が応募してきた場合は、受入れの対象になり得ます。
ただし、特定技能所属機関になるための要件(食品産業特定技能協議会の構成員になること、支援計画の作成・実施、風俗営業を営む営業所で就労させないこと等)は、停止中でも変わりません。受入れ前に体制を確認してください。
在留期間の更新は通常どおり審査されています。新しく呼べない以上、いま働いている人に長く働いてもらうことが最も現実的な人材確保です。更新期限の管理、雇用条件や支援体制の見直し、キャリアの道筋を示すことを、いつも以上に丁寧に行いたいところです。
外食業分野には特定技能2号があります。出入国在留管理庁の分野ページでは、2号の要件として、「外食業特定技能2号技能測定試験」と「日本語能力試験(N3以上)」、そして飲食店で複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら店舗管理を補助する立場(副店長、サブマネージャー等)としての実務経験が示されています。今回の停止措置は特定技能1号の在留諸申請を対象とするものです。
宮崎県内の特定技能2号は30人で、そのうち外食業は1人にとどまります(2025年12月末・全国の外食業2号は1,056人)。副店長クラスを任せられる人材がいる店舗では、2号への移行を具体的に検討する価値があります。制度の全体像は特定技能1号と2号の違いをご覧ください。
技能実習に代わる育成就労制度が2027年4月1日に始まります。2026年9月9日の有識者会議の資料「受入れ対象分野・業務区分一覧(案)」では、外食業分野の育成就労の受入れ見込数は5,300人と示されています。具体的な運用は今後の政省令・告示・閣議決定で定まりますので、現時点では「選択肢の一つとして情報を追う」段階です。業務区分等の見直し案は特定技能・育成就労に業務区分の追加案で解説しています。
外食業が止まっているからといって、店舗での調理・接客の仕事を別の分野や在留資格で受け入れることはできません。
Q1. 外食業の特定技能はいつ再開されますか。
A. 2026年9月9日の有識者会議の資料では、受入れ再開は「未定」とされています。「令和10年度末」は受入れ見込数を再設定する予定の時期で、再開日ではありません。
Q2. 停止中は、外国人を飲食店で雇えないのですか。
A. 新規の呼び寄せと他の在留資格からの切り替えは原則として止まっていますが、外食業分野の特定技能1号で在留する人の転職に伴う変更申請は通常どおり審査されています。いま雇っている人の在留期間の更新も通常どおりです。
Q3. 4月12日までに在留資格認定証明書を申請しました。交付されますか。
A. 受入れ見込数の範囲内で受付日順に交付されますが、2026年9月10日掲載の時点では受付日が1月31日までの申請の交付にとどまっています。交付の時期や可否は申請ごとに異なり、問い合わせにも回答できないとされています。
Q4. 飲食料品製造業分野で受け入れて、店舗で働いてもらうことはできますか。
A. できません。飲食料品製造業分野は、事業所の業務実態や産業分類によって対象が決まる分野で、飲食店の店舗での調理・接客はその対象ではありません。
Q5. 順番を待っている間に在留期限が切れそうです。
A. 不法残留を防ぐため、特定活動(特定技能1号準備)(外食業分野)への変更等の申請内容変更申出を案内されることがあります。この特定活動の在留期間更新は1回限りです。
Q6. 特定技能2号(外食業)も止まっていますか。
A. 今回の停止措置は、外食業分野の特定技能1号の在留諸申請を対象とするものです。2号には試験・日本語・実務経験の要件がありますので、個別の状況に応じて事前にご相談ください。
宮崎県の外食業分野の特定技能外国人は203人で、分野別では4番目です(2025年12月末・停止措置の前)。全国では5番目の分野ですが、県内構成比は6.7%と全国の11.5%の約6割で、宮崎市に4割以上が集まり、国籍はミャンマーが半数近くを占めます。
外食業分野は2026年4月13日から新規の受入れが止まっており、9月10日掲載の審査状況でも、在留資格認定証明書の交付は1月31日受付分までにとどまっています。再開は「未定」です。一方で、外食業分野内での転職は全ての申請が審査の対象で、更新も通常どおりです。停止が続く前提で、転職での受入れ、いまの人材の定着、2号への移行を軸に計画を立て直すことをおすすめします。
💴 費用の目安:特定技能に関する申請のサポート料金は「料金表」に掲載しています。初回相談はオンライン(Web会議システム)にて60分まで無料でお受けしています。
当事務所は、宮崎県宮崎市の行政書士法人として、県内の飲食店の皆さまの外国人材受入れをお手伝いしています。
まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
📞 電話でのご相談予約:0985-68-0851
出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年9月時点の公開情報に基づいて執筆しています。宮崎県の在留者数は出入国在留管理庁公表の速報値(2025年12月末時点)、充足率は2026年6月末時点、審査状況は2026年9月10日掲載時点のものです。審査状況は出入国在留管理庁のページで随時更新されます。外食業分野の停止措置、受入れ見込数、特定技能2号の要件は、今後の運用や告示・分野別運用方針の見直しにより変更される可能性があります。とくに2027年4月に始まる育成就労制度に関する事項は、今後の政省令・告示により具体化されるため変わり得ます。実際の受入れや申請にあたっては、出入国在留管理庁・農林水産省の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市