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入管を装った詐欺メールの見分け方|10月からの手数料納付

無地の封筒を虫眼鏡で確かめている俯瞰イメージ。入管を装った詐欺メールを見分けることを象徴。

「出入国在留管理庁です。手数料をお支払いください」――そんなメールが届いたとき、本物かどうかを見分けられるでしょうか。2026年10月1日以降に在留申請オンラインシステムで行った申請は、許可を受けるときの手数料を収入印紙ではなく、コンビニ決済または銀行決済で納める仕組みです。お金の払い方が変わるときは、それに便乗した詐欺が起きやすくなります。

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出入国在留管理庁は、2026年9月24日に「出入国在留管理庁を装った詐欺について」というページを公開し、本物のメールの見分け方を具体的に示しました。本記事では、このページと手数料納付方法の案内、入管を名乗る不審な電話・メールの注意喚起をもとに、外国人ご本人と企業の人事ご担当者が押さえておきたい確認点を整理します。


1. 結論:先に押さえておきたい5点

  • 本物の決済案内メールの差出人は、@より後ろ(ドメイン)が @service-dgft.com(決済リンク付きのメール)または @veritrans.jp(支払方法を選んだとき・支払いを完了したときのメール)です。出入国在留管理庁は、これ以外は詐欺と明示しています。
  • 差出人だけでなく、宛先(認証IDと利用者氏名)とオーダーID(在留カード番号または旅券番号と申請受付番号等で構成)もあわせて確認します。実在するメールアドレスを偽装する手口もあるためです。
  • 入管は、オンライン申請の手数料についてクレジットカード決済やQRコード決済を求めることは一切ありません。紙の納入通知書を送ることもありません。
  • 決済リンク付きのメールは、在留申請オンラインシステムの利用者IDに登録されたメールアドレス以外には送られません。窓口で申請した方や、2026年9月30日までに受け付けられた申請は、収入印紙で納めます。
  • 入管が、法律で定められた許可手数料以外の金銭を求めることはありません。「日本にいるために必要」「外国人を雇う会社は管理費用を払う必要がある」といった要求は詐欺です。

2. なぜ今、注意喚起が出たのか:オンライン申請の手数料納付が変わる

在留資格の変更・在留期間の更新などの許可手数料は、2026年10月1日以降に受け付けた申請から改定後の額になります。あわせて出入国管理及び難民認定法施行規則が改正され、在留申請オンラインシステムで受け付けた申請については、出入国在留管理庁長官が指定する事業者に委託する方法で手数料を納めることになりました。

出入国在留管理庁の案内による、オンライン申請の納付の流れは次のとおりです。

  1. 在留申請オンラインシステムから審査完了メールが届く
  2. 後日、@service-dgft.com から、手数料額に応じた決済の案内メール(決済リンク付き)が、利用者登録時のメールアドレス宛てに届く
  3. メールの案内に従い、コンビニ決済または銀行決済で支払う(インターネットバンキングを使えばキャッシュレスで支払える)

同庁は、納付方法が変わることから、出入国在留管理庁を装った手口の詐欺が懸念されるとして、見分け方のページを設けています。

オンライン申請で実際に支払う額は、改定後の手数料に指定決済代行事業者への決済手数料を加えた「支払額合計」です。決済リンク付きメールには、納めるべき手数料額が記載されます。届いたメールの金額を照らし合わせる目安として、主なものを掲げます。

許可の内容(2026年10月1日以降に受け付けたオンライン申請)手数料決済手数料支払額合計
在留資格変更・在留期間更新(許可期間1年)27,000円330円27,330円
在留資格変更・在留期間更新(1年超3年未満)42,000円330円42,330円
在留資格変更・在留期間更新(3年以上5年未満)56,000円550円56,550円
在留資格変更・在留期間更新(5年以上)65,000円550円65,550円
再入国許可(1回限り)3,500円220円3,720円
就労資格証明書の交付1,600円220円1,820円
出典:出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について(2026年10月1日以降の申請分のみに適用)」。決済手数料はコンビニ決済・銀行決済とも同額。

許可期間ごとの全体の手数料額や、窓口申請の額は「在留手数料の10月1日改定」の記事で詳しく解説しています。


無地の封筒3通を並べ、それぞれに木の印を置いた俯瞰イメージ。差出人・宛先・オーダーIDの3点確認を象徴。

3. 本物のメールの見分け方:差出人・宛先・オーダーID

出入国在留管理庁は、同庁からの正式なメールには次の項目が必ず記載されているとして、確実に確認するよう求めています。

確認する項目本物のメールの特徴見るポイント
差出人ドメインが @service-dgft.com(決済リンク付きメールの送信用)または @veritrans.jp(支払方法の選択時・支払完了時に送られるメール)。これ以外は詐欺@より前の部分ではなく、@より後ろを見る
宛先認証ID+利用者氏名(在留申請オンラインシステムの利用者の認証IDと氏名)。氏名が長いと途中で切れて表示されることがある自分(または自社)の認証IDと氏名になっているか
オーダーID在留カード番号または旅券番号と、申請受付番号等で構成されている手元の在留カード・申請受付番号と整合するか
出典:出入国在留管理庁「出入国在留管理庁を装った詐欺について」(2026年9月24日掲載)。

3-1. 「差出人が正しい」だけで安心しない

出入国在留管理庁は、入管を名乗る不審な電話・メールへの注意喚起のなかで、実在する電話番号やメールアドレスを偽装していることがあると注意しています。差出人の表示が正しく見えても、宛先とオーダーIDまで確かめてから、リンクを開くかどうかを判断してください。

3-2. 迷ったらメールのリンクから進まない

少しでも不審に感じたら、メール内のリンクは開かず、自分でブックマークした在留申請オンラインシステムにログインして申請の状況を確認する、あるいは申請を依頼した会社や行政書士に確認する、といった「別の経路」での確認が安全です。偽サイトについて出入国在留管理庁は、リンク先にポインタを置く・アドレス欄をよく見るなどして、URLのドメイン名を必ず確認するよう呼びかけています。


4. 入管が「しないこと」:これを求められたら詐欺を疑う

出入国在留管理庁の案内から、入管がオンライン申請の手数料についてしないことをまとめます。

  • クレジットカード決済・QRコード決済で手数料を求めること(オンライン申請の手数料はコンビニ決済または銀行決済のみ)
  • 紙の納入通知書を送ること(決済リンクはメールで送付される)
  • 利用者IDに登録されたメールアドレス以外に決済リンク付きのメールを送ること
  • 法律で定められた許可手数料以外の金銭を求めること(「日本にいるために必要」「外国人を雇っている会社は管理費用を払わなければならない」などの名目も含む)
  • 「+」(プラス)から始まる海外の電話番号から電話を掛けること

💡 ポイント:オンライン申請の決済手数料は、コンビニ決済・銀行決済のどちらでも同じ額です。「カードなら手数料が安い」「QRコードで今すぐ払えば早く許可が出る」といった誘い文句は、公式の仕組みには存在しません。


5. こんなメールは要注意:状況別のチェック

制度の仕組みから見て、次のような状況で届いた「手数料の支払い」を求めるメールは、特に慎重に扱う必要があります。

状況公式の仕組み考えられること
窓口で申請したのに、支払いメールが届いた窓口申請は2026年10月1日以降も収入印紙で納付(キャッシュレス決済はできない)決済案内メールが届く申請ではない
2026年9月30日までに受け付けられたオンライン申請なのに、支払いメールが届いた9月30日までに受付をした申請は、許可が10月1日以降になっても収入印紙で納付決済案内メールが届く申請ではない
審査完了メールが来ていないのに、支払いメールが届いた審査完了メールの送付後に、別途、決済リンク付きメールが届く順序が合わない
利用者登録していない別のメールアドレスに届いた登録されたメールアドレス以外に決済リンク付きメールは送られない送り先が合わない
会社や行政書士に申請を任せているのに、本人のアドレスに届いた決済案内は、オンライン申請の利用者登録をしたメールアドレス宛てに届く登録者(会社・行政書士等)に確認する
出典:出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について」Q&A(Q2・Q3・Q5)および「出入国在留管理庁を装った詐欺について」をもとに当事務所で整理。

申請の受付日は、「申請受付仮番号」または「申請受付番号」のお知らせメールで確認できます。9月30日以前の受付か、10月1日以降の受付かを確かめるときに役立ちます。


6. これまでに寄せられた手口(出入国在留管理庁の公表事例から)

出入国在留管理庁は、入管を名乗る不審な電話・メール・文書について、寄せられた相談事例を公表しています(最終更新日:令和7年9月19日)。主なものを要約すると次のとおりです。

  • 電話:入管職員を名乗り、「パスポートが不正に使われている可能性がある」として生年月日や住所などの個人情報を聞き出そうとする
  • 自動音声:「重要な書類を保管している」「書類が足りない」「期限が切れる」などと流し、番号を押すよう誘導する
  • 知人を装う話:知り合いの外国人が空港で足止めされている・収容されているとして、入国手数料や保釈金の振込みを求める
  • 在留カードの失効をかたる:「在留カードに異常があり失効する」として、受付センターへの連絡を求める
  • メール:抜き打ち検査を理由に資産を証明する書類の提出を求め、応じないと在留資格の取消しや強制送還になると脅す/「ビザの情報を更新しないと罰金200万円」とする
  • 事業者あての文書:訪問調査の予告や、「協力要請書」と称して、雇用している外国人の居住地や銀行口座などの個人情報の提供を求める

特に最後の例は、外国人を雇用している企業が狙われる手口です。入管法改正や審査の厳格化をうたっていても、正規の手続であるかどうかは、地方出入国在留管理官署の公式の連絡先に自社から問い合わせて確認してください。


重ねた無地のファイルと南京錠・鍵の俯瞰イメージ。企業での利用者IDの管理と注意喚起の共有を象徴。

7. 立場別:いま確認すべきこと

7-1. 外国人ご本人の方

  • オンライン申請をしている場合、@service-dgft.com のメールを受信できる設定になっているか(迷惑メールに振り分けられないか)
  • 決済案内メールが届いたら、差出人のドメイン・宛先(認証ID+氏名)・オーダーID(在留カード番号または旅券番号と申請受付番号等)の3点を確認したか
  • 支払方法がコンビニ決済または銀行決済になっているか(クレジットカード・QRコードを求められたら詐欺)
  • 申請を会社や行政書士に任せている場合、自分に直接届いた支払いメールを、依頼先に確認したか
  • 身に覚えのない電話・メールに、在留カード番号・旅券番号・銀行口座などを答えていないか

7-2. 企業の人事ご担当者の方

  • 在留申請オンラインシステムの利用者IDに登録したメールアドレスを、誰が受信・管理しているか。担当者の異動や退職で受信者が不在にならないか
  • 決済案内の確認手順(差出人・宛先・オーダーIDの3点確認、支払方法はコンビニ・銀行のみ)を、担当者だけでなく上長・経理とも共有したか
  • 外国人従業員本人にも、「会社を通じて申請している手続の支払いメールが本人に直接届くことは通常ない」という仕組みを伝え、届いたら相談するよう案内したか
  • 「協力要請書」などの名目で、従業員の個人情報の提供を求める文書が届いた場合、文書に書かれた連絡先ではなく、公式サイトに掲載された地方出入国在留管理官署の連絡先に自社から確認する手順を決めているか

8. 被害が疑われるときの相談先

出入国在留管理庁は、被害が疑われる場合は警察または消費生活センターに相談するよう案内しています。

  • 警察相談専用電話:#9110
  • 消費者ホットライン(消費生活センター):188
  • 手続の真偽の確認:出入国在留管理庁の公式サイトに掲載された地方出入国在留管理官署の連絡先

なお、オンライン申請の手数料納付に関する問い合わせ先は、運用開始にあわせて掲載予定とされています。メールに書かれた電話番号やリンクではなく、公式サイトから自分でたどった連絡先を使うことが大切です。


9. よくあるご質問(FAQ)

Q1. @veritrans.jp からメールが届きました。これは詐欺ですか。

A. 出入国在留管理庁は、支払方法の選択時と支払完了時に送られるメールのドメインとして @veritrans.jp を示しています。ドメインだけで判断せず、宛先(認証ID+利用者氏名)とオーダーIDもあわせて確認してください。心当たりがない場合は、メール内のリンクを開かず、在留申請オンラインシステムに自分でログインして状況を確認するのが安全です。

Q2. 2026年9月に申請して、許可が10月になりました。支払いはメールで来ますか。

A. 出入国在留管理庁のQ&Aでは、2026年9月30日以前に受付をした申請は、許可や交付が10月1日以降になっても、収入印紙で手数料を納めるとされています。受付日は申請受付仮番号・申請受付番号のお知らせメールで確認できます。

Q3. 窓口で申請した場合も、キャッシュレスで払えますか。

A. できません。窓口申請の場合は、これまでどおり収入印紙による納付です。窓口で申請したのに支払いを求めるメールが届いた場合は、特に注意してください。

Q4. クレジットカードで払えると書かれた案内が届きました。

A. オンライン申請の手数料は、コンビニ決済または銀行決済で支払う仕組みで、出入国在留管理庁はクレジットカード決済やQRコード決済で手数料納付を求めることは一切ないとしています。リンクを開かず、支払いもしないでください。

Q5. 会社で申請しています。本人のスマートフォンに支払いのメールが届いたそうです。

A. 決済リンク付きのメールは、在留申請オンラインシステムの利用者IDに登録されたメールアドレス以外には送られないとされています。会社の担当者が利用者登録をして申請している場合は、まず登録したアドレスに案内が届いているかを確認し、本人に届いたメールのリンクは開かないよう伝えてください。

Q6. すでにリンクを開いて、個人情報を入力してしまいました。

A. 出入国在留管理庁は、被害が疑われる場合は警察(#9110)または消費生活センター(188)へ相談するよう案内しています。入力した情報がクレジットカードや銀行口座に関わる場合は、カード会社・金融機関にも早めに連絡してください。


10. まとめ

2026年10月1日以降のオンライン申請では、手数料の納付が収入印紙ではなくコンビニ決済・銀行決済です。支払いの案内がメールで届く仕組みになるからこそ、本物と偽物を見分ける習慣が欠かせません。

  1. 本物の差出人ドメインは @service-dgft.com と @veritrans.jp の2つ。これ以外は詐欺。
  2. 差出人に加え、宛先(認証ID+利用者氏名)とオーダーIDまで確認する。
  3. クレジットカード・QRコード決済、紙の納入通知書、法定手数料以外の金銭の要求は、入管の仕組みには存在しない。
  4. 窓口申請・9月30日までに受け付けられた申請は収入印紙。支払いメールが届く申請ではない。
  5. 迷ったらリンクは開かず、公式サイトから自分でたどって確認。被害が疑われたら #9110・188 へ。

オンライン申請そのものの仕組みは「在留申請オンラインシステムの使い方」、手数料の改定内容は「在留手数料の10月1日改定」もあわせてご覧ください。

💴 費用の目安:在留期間更新・在留資格変更の申請サポート料金(申請取次によるオンライン申請に対応)は「料金表」に掲載しています(初回相談はオンラインで60分まで無料)。


当事務所は、宮崎県宮崎市の行政書士法人として、在留手続のオンライン申請をお手伝いしています。

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本記事は2026年9月時点の公開情報に基づいて執筆しています。オンライン申請の手数料納付の運用や問い合わせ先は、出入国在留管理庁が今後追加で公表する情報によって変わる可能性があります。個別のメールや文書が本物かどうかを当事務所が断定することはできません。被害が疑われる場合は、警察(#9110)または消費生活センター(188)にご相談ください。実際の申請・納付にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。

本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭

行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表

所在地:宮崎県宮崎市

出典(一次情報)

  • 出入国在留管理庁「出入国在留管理庁を装った詐欺について」(2026年9月24日掲載) https://www.moj.go.jp/isa/11_00116.html
  • 出入国在留管理庁「オンライン申請における手数料額及び手数料納付方法について(2026年10月1日以降の申請分のみに適用)」 https://www.moj.go.jp/isa/11_00107.html
  • 出入国在留管理庁「入管を名乗る不審な電話、メール等にご注意ください」 https://www.moj.go.jp/isa/publications/others/nyuukokukanri01_00142.html
  • 出入国在留管理庁「更新情報一覧ページ(2026年)」 https://www.moj.go.jp/isa/publications/newslist/info2026.html

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