
出入国在留管理庁(以下、入管庁)の「育成就労に関する二国間の協力覚書」のページが2026年10月13日と10月20日に更新され、東ティモールとバングラデシュとの協力覚書が掲載されました。これで育成就労の協力覚書はウズベキスタン、スリランカ、タイ、バングラデシュ、東ティモール、ラオスの6か国です(2026年10月21日時点)。9月3日の記事「育成就労の協力覚書|締結4か国と推薦状5か国」の続報として、増えた2か国の署名日と、受入れの準備で見落としやすい「暫定リスト」と「認定リスト」の違いを整理します。
覚書の本文(仮訳)によると、2か国の覚書はいずれも英語で2通作成され、日本側と相手国側がそれぞれの都市で署名しています。協力は後の署名の日から開始すると定められています。
| 国 | 日本側の署名 | 相手国側の署名 | 相手国の担当省庁 |
|---|---|---|---|
| タイ | 2026年5月20日・東京 | 2026年6月2日・バンコク | 労働省 |
| ウズベキスタン | 2026年5月20日・東京 | 2026年6月29日・タシケント | 内閣府附属移民庁 |
| スリランカ | 2026年5月20日・東京 | 2026年7月23日・コロンボ | 外務・海外雇用・観光省 |
| ラオス | 2026年8月5日・東京 | 2026年8月31日・ビエンチャン | 労働社会福祉省 |
| 東ティモール | 2026年7月21日・東京 | 2026年10月13日・ディリ | 職業訓練雇用担当国務長官府(SEFOPE) |
| バングラデシュ | 2026年9月16日・東京 | 2026年10月17日・ダッカ | 海外移住者福利厚生・海外雇用省(MoEWOE) |
増えた2か国も、構成はこれまでの4か国と同じです。日本側の約束、相手国側の約束、送出機関の認定基準(別添)が並び、認定送出機関は手数料その他の費用の算出基準を明確に定めてウェブサイトなどで公表すること、保証金の徴収や違約金を定める契約を過去5年以内に行っていないこと、育成就労計画に記載された報酬の月額の2か月分を超える費用を本人や家族などから受け取っていないことなどが送出機関の認定基準になっています。また、育成就労計画の認定基準として、外国の認定送出機関から取次ぎを受けた外国人が送出機関に支払った費用の額は、育成就労計画に記載された報酬の月額の2か月分を超えないこととされています(覚書 別添5)。協力の期間は5年で、終了の60日前までに通告がなければ自動的に5年延長される点も同じです。
育成就労では、監理支援機関が外国の送出機関から取次ぎを受ける形の受入れは、原則として二国間取決めを作成した国からのみ認められます(外国人技能実習機構「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」)。覚書の国が増えることは、受入れの選択肢が広がる前提が整うことを意味します(実際に使えるのは、次に述べる認定リストが提出された後です)。

外国人技能実習機構(以下、機構)のウェブサイトには、育成就労の送出機関リストが国ごとに掲載されています。ここで大切なのが、リストの種別が「暫定」と「認定」の2つあることです。
機構の説明では、監理支援機関の許可に係る施行日前申請では、協議中の国の送出機関を使う場合、暫定リストに載っている機関を申請書に記載して申請します。ただし、監理支援機関の許可は、覚書を作成した国から正式に認定リストが提出された後になされるとされています。暫定リストに載っていても認定リストに載らなかった機関と契約している場合や、覚書の作成に至らなかった場合は、そのままでは許可ができないとも明記されています。
2026年10月21日時点の機構の一覧は、次のとおりです(16か国・五十音順)。
| 区分 | 国 | 送出機関リストの掲載・更新日 |
|---|---|---|
| 覚書あり・認定リストあり | ウズベキスタン、スリランカ、タイ、ラオス | 8月18日、9月17日、10月9日、9月2日 |
| 覚書あり・リストは暫定のまま | バングラデシュ、東ティモール | 10月6日、6月11日 |
| 覚書なし・暫定リストのみ | インドネシア、カンボジア、キルギス、タジキスタン、ネパール、パキスタン、ブータン、フィリピン、ベトナム、ミャンマー | 10月20日、4月7日、9月7日、7月24日、10月13日、7月24日、7月28日、10月16日、10月13日、10月6日 |
つまり、バングラデシュと東ティモールは覚書が作成されたものの、10月21日時点では送出機関リストはまだ「暫定」です。これから正式な認定リストが提出されると、表示が「認定」に変わります。この2か国の送出機関と契約している、または契約を予定している場合は、契約先が認定リストに載るかどうかを、表示が変わったときに必ず確認してください。
もう一つ確認しておきたいのが「推薦状」です。入管庁の「育成就労制度に係る施行日前申請」のページは、覚書を作成した国や作成中の国のうち推薦状を発行することとしている国については、育成就労計画の認定申請時(施行日前申請を含む)に送出国の公的機関が作成した推薦状を対象者ごとに提出する必要があるとしています。同ページの対象国は、10月21日時点でもインドネシア、カンボジア、キルギス、ベトナム、ラオスの5か国のままで、バングラデシュと東ティモールは載っていません。
6か国の覚書を読み比べると、この点の書き方に違いがあります。
| 覚書 | 育成就労外国人ごとの推薦状についての定め(日本側の約束) |
|---|---|
| タイ、ウズベキスタン、スリランカ、バングラデシュ、東ティモール | 認定送出機関の完全なリストと、別添3の証明書を相手国の省庁から受け取ることを条件に、推薦状を不要とする |
| ラオス | 認定送出機関から送り出される育成就労外国人に、相手国の省庁が発行した推薦状を求める |
増えた2か国の覚書は、タイなど先行3か国と同じ型です。ただし、推薦状が実際に必要かどうかは、覚書の文言だけで判断せず、入管庁の施行日前申請のページの一覧で確認するのが確実です。なお、監理型育成就労のうち取引上密接な関係を有する外国の機関の事業所の職員を受け入れる場合と、単独型育成就労の場合は、推薦状の提出は不要とされています。

宮崎県の在留外国人は2026年6月末で1万3,834人で、国籍・地域別ではインドネシア(3,796人)が最多、ベトナム、ミャンマー、フィリピン、ネパールが続きます(詳しくは「宮崎の在留外国人1万3,834人|増加率は全国2位」)。
この上位5か国は、10月21日時点ではいずれも育成就労の覚書がまだ作成されておらず、機構の一覧では暫定リストのみです。技能実習ではこの5か国とも二国間取決めがあります(技能実習の取決めは17か国)。一方、育成就労の覚書がある6か国は、いずれも県内の上位5か国には含まれていません。
宮崎県内で技能実習生を受け入れている企業が、2027年4月1日の育成就労の運用開始後も同じ国から受け入れることを考えるなら、次の点を押さえておくことをおすすめします。
監理支援機関の選び方は「監理支援機関の選び方|2027年の育成就労に向けて」、施行日前申請の全体像は「育成就労計画の施行日前申請|9月1日受付開始」で扱っています。
Q1. バングラデシュと東ティモールから、もう育成就労で受け入れられますか。
育成就労の運用開始は2027年4月1日です。覚書は作成されましたが、10月21日時点で2か国の送出機関リストは「暫定」です。監理支援機関の許可は正式な認定リストが提出された後になされるため、認定リストの掲載を確認しながら準備を進めることになります。
Q2. 「暫定」のリストに載っている送出機関と契約しても大丈夫ですか。
施行日前申請では、暫定リストの機関を記載して申請できます。ただし、その機関が認定リストに載らなかった場合は、そのままでは監理支援機関の許可ができないとされています。認定リストが出た段階で必ず確認してください。
Q3. インドネシアやベトナムの覚書はいつ作成されますか。
時期は公表されていません。両国とも機構の一覧には暫定リストが掲載されており、入管庁の施行日前申請のページでは推薦状の発行対象国とされています。
Q4. バングラデシュの方を受け入れる場合、推薦状は必要ですか。
10月21日時点で、入管庁の施行日前申請のページの推薦状の対象国にバングラデシュと東ティモールは含まれていません。覚書の文言も、条件付きで推薦状を不要とする型です。ただし一覧は更新されることがあるため、申請前に入管庁のページで確認してください。
育成就労の協力覚書は、2026年10月に東ティモール(10月13日)とバングラデシュ(10月17日)が加わり、6か国になりました。ただし、この2か国の送出機関リストは10月21日時点で「暫定」のままです。覚書の有無に加えて、リストの種別が「認定」に変わったか、契約先の送出機関がそのリストに載っているかまで確認することが、受入れ準備の要点です。宮崎県内で受入れの多いインドネシアやベトナムなどの覚書は、まだ作成されていません。
💴 育成就労制度の監理支援機関の許可申請サポートの料金は「料金表」に掲載しています。初回相談はオンラインで60分まで無料です。
当事務所は、宮崎県宮崎市の行政書士法人として、育成就労制度への移行に向けた受入れ体制の整理をお手伝いしています。
在留資格の認定・変更・更新など、オンラインで申請できる手続は、全国の方からご依頼をお受けしています。面談はオンライン(Google Meet・LINE)、書類のやり取りは郵送・データで行い、ご来所は不要です。永住許可申請・帰化許可申請は窓口での手続となるため、宮崎県内にお住まいの方に限ります。在留カードは、手続の内容やお急ぎの度合いにより、お住まいの地域の入管の窓口で受け取っていただく場合があります。在留期限の最終日はオンライン申請ができないため、お早めにご相談ください。
まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
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出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年10月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や施行時期は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市