
留学生が日本の会社に就職する、配偶者と離婚して別の在留資格で暮らし続ける、特定技能の外国人が別の分野の仕事に移る――このように、日本にいる外国人が今の在留資格では行えない活動をしようとするときに必要になるのが「在留資格変更許可申請」です。いったん帰国しなくても、日本にいながら別の在留資格を申請できる手続ですが、許可されるかどうかは出入国在留管理庁の審査で決まります。本記事では、変更の対象と申請の時期、審査で考慮される8つの項目(2026年6月に改正されたガイドライン)、結果が出る前に在留期間が過ぎた場合の「特例期間」、2026年10月1日に改定された手数料までを、外国人ご本人と、外国人を雇用する企業の人事ご担当者の両方に向けて整理します。
出入国在留管理庁は、在留資格の変更を「在留目的を変更して別の在留資格に該当する活動を行おうとする場合」に、新しい在留資格に変更するための許可を受けることだと説明しています。同じ在留資格のまま在留期間を延ばす手続とは別のものです。
| 手続 | どんなときに使うか | 根拠 |
|---|---|---|
| 在留資格変更許可申請 | 今の在留資格とは別の在留資格に当たる活動をしたいとき | 入管法第20条 |
| 在留期間更新許可申請 | 同じ在留資格のまま、在留期間を延ばしたいとき | 入管法第21条 |
| 永住許可申請 | 「永住者」の在留資格に変わりたいとき | 入管法第22条 |
| 就労資格証明書の交付申請 | 今の在留資格のまま、転職先の仕事ができるかを確かめたいとき | 入管法第19条の2 |
就労資格証明書については、就労資格証明書とは|転職者の採用と2027年の罰則強化で詳しく説明しています。
入管法第20条第1項は、次の場合も在留資格の変更に含めています。企業の人事ご担当者は、とくに特定技能の外国人を受け入れるときに注意が必要です。
たとえば特定技能の外国人が別の会社へ移る場合は、同じ「特定技能」のままでも、在留資格変更許可申請が必要になります。
出入国在留管理庁の「在留資格変更許可申請」のページは、審査基準を次のように示しています(要旨)。
入管法第20条第3項は、この判断を、申請人が提出した文書により行うと定めています。変更後の在留資格に当たることや、変更を必要とする事情は、書類で示すことになります。
観光や親族訪問などの「短期滞在」で在留している方の申請は、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないとされています(入管法第20条第3項ただし書)。短期滞在で入国してから日本で就労資格などへ切り替えることは、原則として想定されていません。就労などを目的とする場合は、通常、入国前に在留資格認定証明書の交付を受け、その在留資格で入国します(入管法第7条の2)。

出入国在留管理庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(平成20年3月策定・最終改正令和8年6月)は、変更・更新の許否の判断は法務大臣の裁量に委ねられており、活動・在留の状況・在留の必要性などを総合的に勘案して行うとしたうえで、考慮する事項を次の8項目で示しています。
| No. | 考慮される事項 | ガイドラインの位置づけ・内容(要旨) |
|---|---|---|
| 1 | 行おうとする活動が在留資格に該当すること | 許可に必要な要件 |
| 2 | 上陸許可基準等に適合していること | 別表第一の二の表・四の表の在留資格(技術・人文知識・国際業務などの多くの就労資格や、留学・家族滞在など)は、原則として適合が求められる |
| 3 | 現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと | 失踪した技能実習生や、除籍・退学後も在留を続けた留学生などは、正当な理由がある場合を除き消極的な要素 |
| 4 | 素行が不良でないこと | 退去強制事由に準ずる刑事処分、不法就労のあっせんなどは、初犯でも素行不良と判断される |
| 5 | 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること | 公共の負担となっていないこと(世帯単位で認められれば足りる) |
| 6 | 雇用・労働条件が適正であること | アルバイトを含め、労働関係法規に適合していること |
| 7 | 納税義務等を履行していること | 高額・長期間の未納などで悪質なものは消極的な要素。国民健康保険料なども同様 |
| 8 | 入管法に定める届出等の義務を履行していること | 中長期在留者の、在留カードの記載事項や所属機関に関する届出などの義務 |
ガイドラインは、1の在留資格該当性は許可に必要な要件、2の上陸許可基準は原則として適合が求められる事項、3以下は代表的な考慮要素であり、3以下にすべて該当する場合でも、すべての事情を総合的に考慮した結果、許可しないことがあるとしています。
ガイドラインは、令和8年6月の改正で「7 納税義務等を履行していること」に注書きを追記したと記しています。追記された注書きは、出入国在留管理庁からの求めに応じて関係機関から提供を受けた納税義務等の履行状況に関する情報をふまえ、許否の判断を行う場合があるという内容です。
💡 税金や国民健康保険料の納付状況は、申請のときに本人が出す書類だけでなく、関係機関からの情報によって確認されることがあると明記されたことになります。未納がある場合は、申請の前に納付の状況を確認し、整理しておくことが大切です。
ガイドラインは、申請時に窓口で健康保険証の提示を求めていること、健康保険証を持っていない方にはマイナポータルの「資格情報」画面、「資格情報のお知らせ」または「資格確認書」の提示を求めていることを記しています。あわせて、健康保険証等を提示できないことで変更・更新を不許可とすることはないとも明記しています。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 入管法第20条 |
| 対象者 | 今の在留資格の変更を受けようとする外国人(永住者への変更を希望する場合を除く) |
| 申請期間 | 在留資格の変更の事由が生じたときから在留期間満了日以前 |
| 申請先 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署(宮崎県にお住まいの方は、福岡出入国在留管理局の宮崎出張所のほか、本局・熊本出張所・大分出張所・鹿児島出張所も管轄) |
| 受付時間(窓口) | 平日 9時〜12時、13時〜16時(手続により曜日・時間が設定されている場合あり) |
| オンライン申請 | できる |
| 標準処理期間 | 1か月〜2か月 |
| 不服申立て | なし |
出入国在留管理庁は、在留期間内に許可を受けたい方へ、在留資格変更許可申請は変更の事由が生じたら速やかに申請するよう案内しています。ただし、4月の就労開始を目的とする留学生の申請と、技能実習から特定技能への変更は、別に案内している取扱いがあるとしています。審査にかかる期間の目安は、在留審査処理期間|2026年最新の平均日数と注意点も参考にしてください。
在留期間の満了日までに申請し、満了日までに結果が出ない場合は、処分がされる時か、従前の在留期間の満了日から2か月を経過する日が終了する時の、いずれか早い時まで、それまでの在留資格のまま在留できます(入管法第20条第6項)。ただし、30日以下の在留期間を決定されている方の申請は対象外です。
窓口で申請した場合、在留カードの裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に申請中であることが記載されます(オンライン申請の場合は記載されません)。
出入国在留管理庁は、在留期間の満了日までにマイナンバーカードの有効期間の更新や金融機関への届出をしておかないと、特例期間中に日常生活上の制限が生じうるとして、在留期間内(特例期間に入る前)に許可されることが望ましいと案内しています。
在留資格の変更の許可は、新しい在留カードの交付などの措置があった時に効力を生じます(入管法第20条第5項)。申請の受付は許可ではありません。企業が変更後の在留資格に当たる仕事を始めてもらう時期は、新しい在留カードの在留資格を確認してから決めるのが安全です。
| 許可される在留期間 | 窓口 | オンライン |
|---|---|---|
| 3月以下 | 10,000円 | 10,000円 |
| 3月超6月以下 | 18,000円 | 15,000円 |
| 6月超1年未満 | 25,000円 | 21,000円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,000円 |
| 1年超3年未満 | 48,000円 | 42,000円 |
| 3年以上5年未満 | 64,000円 | 56,000円 |
| 5年以上 | 75,000円 | 65,000円 |
改定の全体像は在留手数料10月1日改定|9月30日までは旧料金にまとめています。
Q1. 在留資格の変更は、いつまでに申請すればよいですか。
A. 申請できるのは、変更の事由が生じたときから在留期間の満了日までです。出入国在留管理庁は、変更の事由が生じたら速やかに申請するよう案内しています。
Q2. 観光(短期滞在)で来日中に、就労の在留資格へ変更できますか。
A. 短期滞在からの変更は、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないと定められています(入管法第20条第3項ただし書)。就労を目的とする場合は、通常、入国前に在留資格認定証明書の交付を受けて入国します。
Q3. 審査中に在留期間の満了日が過ぎたら、不法滞在になりますか。
A. 満了日までに申請していれば、処分がされる時か満了日から2か月を経過する日が終了する時の、いずれか早い時までは、それまでの在留資格のまま在留できます(入管法第20条第6項)。30日以下の在留期間の方は対象外です。
Q4. 健康保険証を持っていないと、不許可になりますか。
A. ガイドラインは、健康保険証等を提示できないことで変更・更新を不許可とすることはないと明記しています。健康保険証を持っていない方には、マイナポータルの「資格情報」画面などの提示が求められています。
Q5. 手数料はいつ、いくら払いますか。
A. 手数料は申請時ではなく、許可を受けるときに納めます。額は許可される在留期間によって決まり、窓口申請では10,000円〜75,000円、オンライン申請では10,000円〜65,000円(ほかに決済手数料)です。窓口申請では、審査が終わったあとに届くはがきに記載された額の収入印紙を用意します。
Q6. 宮崎に住んでいます。どこに申請しますか。
A. 宮崎県は、福岡出入国在留管理局の宮崎出張所のほか、本局・熊本出張所・大分出張所・鹿児島出張所が管轄しています。県内では宮崎市の宮崎出張所が窓口です。在留資格変更許可申請はオンラインでも行えます。
在留資格変更許可申請は、日本にいながら別の在留資格を得るための手続ですが、許可されるのは変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限られます。審査では、変更後の在留資格に当たるかどうかに加え、それまでの在留の状況、素行、生計、雇用・労働条件、納税や届出の義務などが総合的に考慮されます。2026年6月のガイドライン改正では、納税義務等の履行状況について関係機関からの情報をふまえて判断する場合があることも明記されました。変更の事由が生じたら、在留期間の満了日を待たずに、書類をそろえて申請することが大切です。
当事務所は、宮崎県宮崎市の行政書士法人として、在留資格の変更の申請と、外国人従業員を雇用する企業の確認手続をお手伝いしています。
在留資格の認定・変更・更新など、オンラインで申請できる手続は、全国の方からご依頼をお受けしています。面談はオンライン(Google Meet・LINE)、書類のやり取りは郵送・データで行い、ご来所は不要です。永住許可申請・帰化許可申請は窓口での手続となるため、宮崎県内にお住まいの方に限ります。在留カードは、手続の内容やお急ぎの度合いにより、お住まいの地域の入管の窓口で受け取っていただく場合があります。在留期限の最終日はオンライン申請ができないため、お早めにご相談ください。
まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
📞 電話でのご相談予約:0985-68-0851
出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年10月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や施行時期は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市