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在留手数料の減額|疎明資料が公表・申請は窓口で

木の机に無地の紺色の書類フォルダと白紙の束、木製の丸い駒を並べた俯瞰イメージ。在留手数料の減額を求めるための疎明資料の準備を象徴。

2026年10月1日から、在留資格の変更・在留期間の更新・永住許可の手数料が改定され、金額が大きく上がりました。同時に、経済的に困窮し、かつ人道上の配慮が必要な方については、手数料を減額できる仕組みが始まります。8月28日の公表時点では、減額を求めるときに出す疎明資料(該当することを示す書類)は「追ってお知らせ」とされていました。当事務所が9月8日に確認した時点でも同じでしたが、その後、出入国在留管理庁の専用ページにガイドラインの類型ごとの疎明資料が掲載されました。この記事では、何を出せばよいのか、いくらになるのか、どこで申請するのかを、一次情報に沿って整理します。生活に困っている外国人ご本人と、そうした方を支える支援団体・自治体・勤務先のご担当者に向けた内容です。

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1. 結論:減額には「類型ごとの疎明資料」を申請書と一緒に、窓口で出す

先に要点をまとめます。

  • 減額されると、実際に納める手数料は在留資格の変更・在留期間の更新が1万円(3月を超える在留期間が決定される場合)、永住許可が2万円です。
  • 対象になり得るのは、①生活保護法に規定する要保護者に準ずる程度に生活に困窮していると認められ、かつ②人道上の配慮をする必要がある方です。どちらか一方だけでは対象になりません。
  • 疎明資料は①のどの類型に当たるかで決まります。たとえば生活保護法の取扱いに準じた保護を受けている方は生活保護受給証明書、同程度に困窮していると認められる方は直近1年分の所得課税証明書(非課税証明書を含む)と預貯金通帳の写し等です。
  • 在留申請オンラインシステムは減額措置に対応していません。 疎明資料を出して減額を求める場合は、窓口で申請します。
  • 永住許可で減額の対象となり得るのは、日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子等に限られます。
  • 9月30日までに受け付けられた申請は、改定前の額(変更・更新は窓口6,000円、永住は10,000円)です。改定前の額は減額後の額より低くなっています。

2. 減額されるといくらになるか

出入国在留管理庁のQ&Aと専用ページによると、減額後の額は次のとおりです。

許可の種類改定後の通常の額(窓口)減額された場合
在留資格の変更・在留期間の更新(3月以下)10,000円10,000円(もともと同額)
在留資格の変更・在留期間の更新(1年)33,000円10,000円
在留資格の変更・在留期間の更新(5年以上)75,000円10,000円
永住許可200,000円20,000円
出典:出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等に関するQ&A」問9・リーフレット(2026年9月発行)。

在留資格の変更・在留期間の更新では、3月を超える在留期間が決定される方が減額の対象者である場合に、1万円まで減額することができるとされています。在留期間が3月以下の区分は、改定後の通常の額がもともと1万円です。

なお、許可の際に特定在留カードの交付を受ける方は、減額後の額に特定在留カードの交付手数料を加えた額が必要となる場合があります。

改定後の金額の全体像と、オンライン申請の決済手数料については「在留手数料10月1日改定|9月30日までは旧料金」で解説しています。


白い器を2つ並べ、それぞれに木の駒を1つずつ置いて紺色のリボンでつないだ俯瞰イメージ。減額には2つの要件の両方が必要であることを象徴。

3. 減額の対象は「困窮」と「人道上の配慮」の両方に当たる方

減額の根拠は、改正後の入管法第67条第3項と、改正後の入管法施行令第25条第2項です。出入国在留管理庁は「在留資格の変更又は在留期間の更新の許可に係る手数料の減額対象者のガイドライン」(2026年8月)で、該当し得る方の類型を示しています。

同庁のQ&Aは、①と②のいずれかに該当するだけでは減額の対象者になり得るものではないと説明しています。経済的に苦しいというだけでも、人道上の配慮が必要というだけでも足りません。

3-1. ①「生活に困窮している」の4類型

  • (1) 生活保護法の取扱いに準じた保護を受けている方
  • (2) 難民認定申請者等に対する保護措置を受けている方(保護費の支給を受けている方に限る)
  • (3) 中国残留邦人等の支援法に基づく支援給付を受けている方
  • (4) (1)〜(3)と同程度に困窮していると認められる方(ただし、②のうち(3)、(7)〜(12)のいずれかに該当する方に限られ、資産状況や稼働状況等を踏まえて個別に判断されます)

3-2. ②「人道上の配慮が必要」の12類型(要旨)

  • (1) 難民・補完的保護対象者の認定を受けた方、第三国定住難民、インドシナ難民、中国残留邦人等とその親族で、「定住者」として在留期間の更新を受ける方
  • (2) 「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」などの身分系の在留資格(「永住者」を除く)で、引き続き在留することが相当と判断されて在留期間の更新を受ける方
  • (3)〜(6) 難民等の認定を受けて「定住者」へ変更する方、本国の情勢を踏まえて在留を認められた方、難民認定申請者等として「特定活動」へ変更する方など
  • (7) 人身取引等の被害者で「特定活動」へ変更する方など
  • (8) 児童養護施設等に入所している方で「特定活動」へ変更する方など
  • (9) 指定難病の患者・特別障害者、その監護・介護を行う方とその家族で「特定活動」へ変更する方など
  • (10) 障害児・重度障害児とその監護・養育を行う方などで「特定活動」へ変更する方など
  • (11) 日本人または特別永住者の実子を単独で監護・養育している方とその子
  • (12) (1)〜(11)のほか、在留を認めないことが人道的見地から酷であると認められる事情がある方

一般の方にとって最も身近なのは、②(2)に当たる身分系の在留資格の方が、①(1)の生活保護法の取扱いに準じた保護を受けているという組合せでしょう。たとえば「日本人の配偶者等」で在留し、生活保護の準用を受けている方が在留期間を更新する場面です。


4. 【新たに公表】類型ごとの疎明資料

専用ページでは、在留諸申請の申請書類を提出する際に、併せて次の疎明資料を提出する必要があるとされています。

ガイドラインの類型提出する疎明資料
①(1) 生活保護法の取扱いに準じた保護生活保護受給証明書
①(2) 難民認定申請者等への保護措置(保護費)保護費の支給に係る領収書(受領日付が提出日から直近2か月以内のもの)
①(3) 中国残留邦人等への支援給付支援給付の支給が決定されている中国残留邦人等に交付される本人確認証の写し
①(4) 同程度に困窮している直近1年分の所得課税証明書(非課税証明書を含む)と、預貯金通帳の写しまたはこれに準ずるもの
②(8) 児童養護施設等への入所児童相談所が児童養護施設等に措置していることを証明する書類
②(9) 指定難病・特別障害者特定医療費の受給者は医療受給者証、特別障害者手当の受給者は特別障害者手当認定通知書
②(10) 障害児・重度障害児特別児童扶養手当の受給者は特別児童扶養手当認定通知書、障害児福祉手当の受給者は障害児福祉手当認定通知書
②(1)〜(7)、(11)、(12)なし(専用ページでは追加の疎明資料は示されていません)
出典:出入国在留管理庁「令和8年10月1日以降における在留許可手数料の減額措置又は免除措置について」(2026年9月確認)。

表の読み方で注意したい点が2つあります。

  • ①と②の両方について資料が要る場合があります。 たとえば②(9)に当たる方が①(4)で困窮を示すなら、医療受給者証などに加えて、所得課税証明書と預貯金通帳の写し等も必要になると考えられます。
  • ②で「なし」とされている類型でも、①の資料は必要です。 ②(2)の身分系の在留資格の方でも、①(1)に当たることを示す生活保護受給証明書は出すことになります。

①(2)の領収書は「提出日から直近2か月以内」という日付の条件があります。古い領収書しか手元にない場合は、申請前に最新のものを用意してください。


5. 永住許可で減額の対象となる方は限られます

永住許可を受ける方で減額の対象となり得るのは、日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子等に限られます。そのうえで、①と②に当たるかどうかは、資産状況や在留状況等を踏まえて個別に判断されるとされています。

永住許可の手数料は10月1日から窓口で200,000円になりますが、減額された場合は20,000円です。


明るいカウンターの上に無地の紺色フォルダと白紙、木のトレーとペンを置いたイメージ。減額を求める申請は窓口で行うことを象徴。

6. オンライン申請は減額措置に対応していません

専用ページは、在留申請オンラインシステムでの申請は減額措置に対応していないと明記しています。疎明資料を出して減額を求める場合は、在留諸申請を窓口で行います。

窓口で受け付けた申請の手数料は、10月1日以降も収入印紙で納めます。出入国在留管理庁は、審査結果を受け取りに行く際には、送付されるハガキに記載された金額分の収入印紙を規模の大きな郵便局等で事前に購入してから来庁するよう案内しています。収入印紙の購入は現金のみです。

宮崎県にお住まいの方にとって身近な窓口は、福岡出入国在留管理局の宮崎出張所です。


7. 手数料が「免除」される方

減額とは別に、手数料が免除される場合もあります。専用ページで示されているのは、次のいずれかに該当する方です。

  • 「外交」または「公用」の在留資格への変更を受ける方
  • 「公用」の在留資格で在留し、在留期間の更新を受ける方
  • 台湾日本関係協会の本邦の事務所の職員、または駐日パレスチナ総代表部の職員(それぞれ同一世帯の家族を含む)としての活動を指定された「特定活動」への変更を受ける方
  • 上記の「特定活動」で在留し、在留期間の更新を受ける方

一般の在留外国人の方が対象となる場面はほとんどありません。手数料の負担が問題になる場合は、上の減額の要件を確認してください。


8. 9月30日までに受け付けられた申請は改定前の額です

出入国在留管理庁は、2026年9月30日までに受け付けた申請については、許可が10月1日以降になっても改定前の額を納付するとしています。改定前の額は、在留資格の変更・在留期間の更新が窓口6,000円・オンライン5,500円、永住許可が窓口10,000円です。

いずれも減額後の額(1万円・2万円)より低い金額です。在留期間の更新は、6か月以上の在留期間を持つ方であれば満了日の3か月前から申請できます。9月中に申請した方は、受付日が9月30日以前かどうかを確認してください。

これから申請する方も、書類が不十分なまま急いで申請するのはおすすめしません。在留期間の更新の申請時期については「【2026年】在留期間の更新はいつ申請?45日前が目安」もご覧ください。


9. 外国人ご本人がいま確認すべきこと

  1. ①の4類型のどれに当たるかを確認する(保護・支援給付を受けているか、受けていないが同程度に困窮しているか)。
  1. ②の12類型のどれに当たるかを確認する(在留資格と、これから受ける許可の種類で決まります)。
  1. 表の疎明資料をそろえる。所得課税証明書は市区町村、生活保護受給証明書は福祉事務所で取得するのが一般的です。
  1. 窓口で申請する。オンラインでは減額を求められません。
  1. 永住許可の場合は、日本人・永住者・特別永住者の配偶者または子等に当たるかを先に確認する。

10. 支援団体・自治体・勤務先のご担当者へ

  • 減額の仕組みは、就労系の在留資格で働く方の手数料を会社が軽くするための制度ではありません。対象は、困窮し、かつ人道上の配慮が必要な方に限られます。従業員の在留手続の費用は、改定後の額で予算を見込んでください。
  • 生活に困っている外国人の相談を受けたときは、オンラインで申請すると減額を求められないことを最初に伝えてください。オンラインの額(例:1年の更新で27,000円)より、窓口で減額された額(1万円)のほうが低くなります。
  • 福祉の窓口で生活保護の準用や各種手当の手続を支援している場合は、受給証明書や認定通知書の写しを申請時に使うことを併せて案内すると、手戻りを防げます。

11. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 収入が少なければ、誰でも減額されますか。

A. いいえ。出入国在留管理庁のQ&Aは、困窮しているだけでは減額の対象者になり得ないとしています。生活困窮(①)と人道上の配慮(②)の両方に当たる必要があります。

Q2. オンラインで申請し、あとから疎明資料を出して減額してもらえますか。

A. 専用ページでは、在留申請オンラインシステムでの申請は減額措置に対応していないとされています。減額を求める場合は窓口で申請してください。

Q3. 疎明資料はいつ出しますか。

A. 在留諸申請の申請書類を提出する際に、併せて提出するとされています。

Q4. 減額されると、在留期間5年の更新でも1万円ですか。

A. 3月を超える在留期間が決定される方が減額の対象者である場合、1万円まで減額することができるとされています。ただし、許可の際に特定在留カードの交付を受ける場合は、交付手数料が加算されることがあります。

Q5. 永住許可の申請でも減額されますか。

A. 日本人、永住者または特別永住者の配偶者または子等に限り、減額の対象となり得ます。減額された場合の額は2万円です。

Q6. 9月中に申請した場合はどうなりますか。

A. 9月30日までに受け付けられた申請は、許可が10月以降でも改定前の額(窓口6,000円など)です。この場合、減額の仕組みを使わなくても減額後の額より低くなります。


12. まとめ

10月1日から在留許可手数料が上がった一方で、生活に困窮し、かつ人道上の配慮が必要な方は、手数料を変更・更新で1万円、永住許可で2万円まで減額できる仕組みが始まります。これまで「追ってお知らせ」とされていた疎明資料は、ガイドラインの類型ごとに公表されました。

ポイントは、①と②の両方に当たること、類型に応じた疎明資料を申請書と一緒に出すこと、そしてオンラインではなく窓口で申請することの3点です。9月30日までに受け付けられた申請は改定前の額のため、9月中に申請した方は受付日もあわせてご確認ください。

💴 費用の目安:在留期間更新・在留資格変更の申請サポート料金は「料金表」に掲載しています。初回相談はオンライン(Web会議システム)にて60分まで無料でお受けしています。


当事務所は、宮崎県宮崎市の行政書士法人として、在留手続のご相談をお受けしています。

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・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。

・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。

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・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。

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本記事は2026年9月時点の公開情報に基づいて執筆しています。減額の対象者や疎明資料は、出入国在留管理庁のガイドライン・専用ページの改定により今後変更される可能性があります。減額の対象となるかどうかは、資産状況や在留状況等を踏まえて個別に判断されます。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。

本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭

行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表

所在地:宮崎県宮崎市

出典(一次情報)

  • 出入国在留管理庁「令和8年10月1日以降における在留許可手数料の減額措置又は免除措置について」 https://www.moj.go.jp/isa/10_00273.html
  • 出入国在留管理庁「在留資格の変更又は在留期間の更新の許可に係る手数料の減額対象者のガイドライン」(本文・令和8年8月) https://www.moj.go.jp/isa/content/001469270.pdf
  • 出入国在留管理庁「在留資格の変更又は在留期間の更新の許可に係る手数料の減額対象者のガイドライン」(概要) https://www.moj.go.jp/isa/content/001469269.pdf
  • 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等に関するQ&A」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/01_00650.html
  • 出入国在留管理庁「令和8年10月1日付け在留許可手数料の額の改定等について」 https://www.moj.go.jp/isa/01_00644.html
  • 出入国在留管理庁「在留許可手数料の改定」リーフレット(日本語版・2026年9月発行) https://www.moj.go.jp/isa/content/001469200.pdf
  • 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3.html

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