
在留期間の更新や在留資格の変更は、「在留期限までに出せばよい」と考えられがちです。しかし出入国在留管理庁は2026年8月、在留期間更新許可申請は満了の3か月前から45日前までに申請するよう努めてほしいという案内を掲載しました。背景にあるのは、2026年6月に始まった新しい在留カードと特定在留カードです。在留期間の満了日をまたぐと、在留そのものは適法でも、マイナンバーカードや預貯金口座といった生活の基盤が止まってしまうことがあります。この記事では、申請時期の目安と、その理由、例外的な取扱いを行政書士が整理します。
新様式の在留カードそのものの見方は「【2026年8月】新様式在留カードの在留期間確認方法」で、特定在留カードの制度概要は「特定在留カードとは」で解説しています。あわせてご覧ください。
出入国在留管理庁が案内している申請時期の目安は、手続の種類によって異なります。
| 手続の種類 | 入管庁が案内している申請時期 |
|---|---|
| 在留期間更新許可申請 | 在留期間の満了する3か月前から45日前までの申請に努める |
| 在留資格変更許可申請 | 在留資格の変更の事由が生じたら速やかに申請する |
ここで注意したいのは、この案内が「努めてください」「お願いします」という要請の形をとっている点です。45日前を過ぎたら申請できない、という意味ではありません。
同時に、入管庁は次の点もはっきり示しています。申請に必要な書類が揃っていない等の場合を含め、必ずしも在留期間内での処分を約束するものではない、という点です。
つまり、45日前までに申請したからといって、在留期間内に結果が出ると決まっているわけではありません。早めに出すことは「在留期間内に処分を受けられる可能性を高める」ための行動であって、保証ではありません。
なお、この案内の対象は、在留カードまたは特定在留カードを所持している方のうち、在留期間内での許可を希望する方です。
在留期間の満了日までに結果が出なくても、申請さえしていれば在留は適法に続きます(次章の特例期間)。この仕組みは以前からあり、その意味では今回の案内は新しい制度の話ではありません。
変わったのは、満了日をまたぐことの生活上のコストです。
2026年6月14日に施行された改正入管法により、在留カードの様式が新しくなり、マイナンバーカードと在留カードを一体化した特定在留カードの運用が始まりました。これにともない、在留期間の満了日が、身分証明書としての有効期限と直結する場面が増えました。
その結果、「在留は適法だが、日常生活の手続が止まる」という状態が起こり得ます。入管庁が早めの申請を呼びかけているのは、こうした日常生活上の制限が発生することを避けるためだと説明されています。
特例期間とは、在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請を行った方について、在留期間の満了日までに処分がされない場合に、引き続き在留できる期間のことです。
入管庁の説明によれば、特例期間は次のいずれか早い時までとされています。
この間は、引き続き従前の在留資格をもって在留でき、従前の活動を行うことができます。
つまり「最大2か月」であって、常に2か月使えるわけではありません。処分が先に出れば、そこで特例期間は終わります。
なお、申請をすると在留カードの裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に申請中である旨が記載されます(オンラインによる申請の場合を除く)。在留カードのおもて面に記載された在留期間を過ぎている場合は、裏面もあわせて確認してください。
特例期間は「在留が適法であり続ける」ための制度であって、「生活がこれまでどおり続く」ことを保証する制度ではありません。ここが混同されやすいポイントです。
入管庁が具体的に挙げているのは、次の2つです。
マイナンバーカード(特定在留カードをマイナンバーカードとして利用する場合を含みます)を、本人確認書類や電子証明書として使い続けるためには、券面上の有効期限(在留期間満了日)が経過するまでに、市区町村の窓口で有効期間の更新手続を行う必要があります。
手続をしないまま有効期限が過ぎてしまうと、これらの利用ができなくなります。特例期間に入っていて在留自体は適法であっても、この点は別に手当てが必要です。
預貯金口座については、在留期間満了日までに金融機関に届出を行わない場合、その翌日以降の取引が制限される場合があります。
「制限される場合があります」という表現のとおり、必ずそうなると決まっているわけではありませんが、給与の受取や家賃の引落しに使っている口座であれば、影響は小さくありません。
| 止まりうるもの | 基準となる日 | やっておくこと |
|---|---|---|
| マイナンバーカード・特定在留カードの本人確認/電子証明書としての利用 | 券面上の有効期限(在留期間満了日) | 市区町村の窓口で有効期間の更新手続 |
| 預貯金口座の取引 | 在留期間満了日 | 金融機関へ届出 |
いずれも入管への申請とは別の窓口での手続である点に注意してください。入管庁も、在留期限が近づいてきたら、あらかじめこれらの対応を行うようお願いする、と案内しています。

「満了の3か月前から」という目安は、在留期間が3か月以内の方には物理的に当てはまりません。
この点について入管庁は、中長期在留者ではなく、3か月以内の在留期間をお持ちの方は、その在留期間のおおむね2分の1が経過したときから申請が可能としています。
たとえば在留期間が3か月であれば、おおむね1か月半が経過した時点から申請できる、という考え方になります。
入管庁は、別途案内しているケースとして次の2つを挙げ、前記の目安の対象から除いています。
新卒採用のように、4月からの就労開始が決まっている留学生の在留資格変更は、別途案内されている枠組みで取り扱われます。入管庁は毎年、その年の4月に就労開始を予定する方に向けた案内を掲載しています。留学から就労資格への変更全般については「留学から就職への在留資格変更|2026年最新ガイド」もご覧ください。
こちらは、目安が緩いのではなく、むしろより早い申請が求められるケースです。入管庁は技能実習制度・特定技能制度の関係者向けに、次の点を案内しています。
さらに重要なのが、次の注意点です。
特例期間中は「従前の活動を行うことができる」のが原則ですが、実習計画そのものが終わっていれば、行うべき従前の活動が残っていないということです。「特例期間があるから働き続けられる」という理解は誤りで、実際に技能実習生が稼働できず生活に困る事例が報告されていると入管庁は説明しています。特定技能制度の全体像は「特定技能1号と2号の違い|2026年最新の対象分野も解説」で整理しています。

更新時の必要書類については「【2026年最新】技人国ビザ更新の必要書類と新要件」、オンラインでの申請方法については「在留申請オンラインシステム|2026年新システムと注意点」もあわせてご確認ください。
Q1. 45日前を過ぎてしまいました。もう申請できませんか。
A. 申請はできます。45日前までというのは入管庁が「努めてください」と案内している目安であり、申請の期限ではありません。ただし、在留期間内に処分を受けられない可能性は高まります。在留期限までに申請しておくことが前提です。
Q2. 特例期間中に日本を出国して再入国できますか。
A. 個別の事情によって取扱いが異なりますので、出国の予定がある場合は、事前に地方出入国在留管理官署または専門家にご相談ください。特例期間中の出国は慎重な確認が必要です。
Q3. 45日前までに申請すれば、在留期間内に結果が出ますか。
A. 入管庁は「必ずしも在留期間内での処分をお約束するものではありません」と明記しています。書類が揃っていない場合などは、さらに時間がかかります。早めの申請は可能性を高めるための行動であって、結果を保証するものではありません。
Q4. マイナンバーカードの有効期間の更新は、入管の申請と一緒にできますか。
A. できません。入管への在留期間更新許可申請とは別に、市区町村の窓口での手続が必要です。預貯金口座の届出も金融機関への手続で、それぞれ窓口が異なります。
Q5. オンラインで申請した場合、在留カードの裏面に記載はされますか。
A. 入管庁は、在留カード裏面の「在留期間更新等許可申請欄」への記載について、オンラインによる申請の場合を除くとしています。オンライン申請では裏面に記載がされないため、申請中であることの確認方法をあらかじめ把握しておくと安心です。
在留期間更新許可申請は満了の3か月前から45日前まで、在留資格変更許可申請は変更の事由が生じたら速やかに——これが2026年8月時点で入管庁が案内している申請時期の目安です。
特例期間があるため、満了日をまたいでも在留は適法に続きます。しかし、マイナンバーカード・特定在留カードの本人確認機能や、預貯金口座の取引は、在留期間満了日を基準に止まりうるというのが今回の要点です。在留の適法性と、生活の継続性は別の問題になりました。
さらに、技能実習から特定技能への変更では、実習計画が修了すると特例期間中でも稼働できません。ここだけは「2か月以上前」というより早い目安が示されています。
在留期限は、前もって分かっている数少ない期日です。3か月前に動き出すという習慣をつけておくことが、結果的にいちばん確実な備えになります。
当事務所では、最新の制度動向を踏まえた上で、外国人ご本人・受入企業様の双方からのご相談を承っています。
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出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年8月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や施行時期は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市
ゼヒトモ内でのプロフィール: 行政書士法人みやざき国際法務事務所, ゼヒトモの行政書士サービス, 仕事をお願いしたい依頼者と様々な「プロ」をつなぐサービス