
在留カードを紛失・盗難・焼失などで失ってしまったとき、中長期在留者の方は「その事実を知った日から14日以内」に、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署へ再交付を申請する必要があります。この記事では、紛失・盗難時の再交付手続きの流れ、警察の届出受理番号や陳述書といった必要書類、手数料の有無、そして「汚損・毀損」や「交換希望」による再交付との違いまで、外国人ご本人・企業の人事ご担当者の両視点から、一次情報をもとに行政書士がわかりやすく整理します。まずは落ち着いて、期限内に正しく手続きを進めましょう。
在留カードとマイナンバーカードを一体化した「特定在留カード」については別記事「特定在留カードとは?メリットと申請方法を行政書士が解説」を、永住を見据えた在留設計については「永住許可の要件を行政書士が解説」もあわせてご覧ください。
在留カードは、中長期在留者であることを証明する大切な身分証明書です。万一、紛失・盗難・滅失(火災による焼失など)によって手元から失われた場合、そのまま放置すると法律上の義務違反となり、在留にも影響しかねません。
出入国在留管理庁によると、対象となるのは「紛失、盗難、滅失その他の事由により在留カードの所持を失った中長期在留者」です。この場合、当該事実を知った日から14日以内に再交付を申請しなければなりません。海外に出国している間に紛失等の事実を知った場合は、その後最初に入国した日から14日以内が起算日となります。
失くしても、正しく手続きすれば再交付を受けられます。大切なのは「期限」と「正しい書類」。慌てず、しかし早めに動くことがポイントです。
まずは、ご自身のケースが「紛失・盗難タイプ」なのか、「汚れて読めなくなったタイプ(汚損・毀損)」なのか、「特に傷んでいないが交換したいタイプ(交換希望)」なのかを整理しましょう。次章でその違いを解説します。
在留カードの再交付には、実は大きく分けて3つの種類があり、申請期限・手数料・提出物が異なります。ご自身の状況に合ったものを選ぶことが第一歩です。
| 種類 | 該当する状況 | 申請期限 | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 紛失・盗難・滅失 | 失くした・盗まれた・焼失した等で在留カードそのものが手元にない | 事実を知った日から14日以内 | かからない(無料) |
| 汚損・毀損 | 著しく汚れた・破損した・ICチップが壊れた等(カードは手元にある) | 原則いつでも(※再交付申請命令を受けた場合は命令日から14日以内) | かからない(無料) |
| 交換希望 | 特に損傷はないが、本人の希望で新しいカードに交換したい | 期限なし(任意) | 1,900円 |
ここで最も間違えやすいのが手数料です。紛失・盗難・滅失や、汚損・毀損による再交付は無料ですが、損傷がないのに本人都合で交換する「交換希望」だけは1,900円の手数料がかかります(出入国在留管理庁)。なお、交換希望であっても、後述の「特定在留カード(マイナンバーカードと一体化した在留カード)」の交付を併せて受ける場合には、この1,900円は必要ありません。
📌 本記事の中心テーマである「紛失・盗難による再交付」は無料です。「再発行にお金がかかる」と誤解して手続きをためらう必要はありません。
再交付申請は、原則として申請人ご本人が行います。ただし、次のとおり年齢や立場によって取扱いが異なります。
📍 申請先と受付時間:住居地を管轄する地方出入国在留管理官署で申請します。受付時間は平日午前9時から正午、午後1時から午後4時までです(土日祝日・年末年始を除く)。ご自宅の住所を管轄する官署がどこかは、事前に確認しておきましょう。
外国人ご本人が仕事などで平日の来庁が難しい場合は、行政書士などの取次者に依頼することで、来庁の負担を軽減できるケースもあります。

紛失・盗難による再交付で特に重要なのが、「失った経緯を客観的に証明する書類」です。単に「失くしました」と申告するだけでは足りません。代表的な必要書類は次のとおりです。
| 書類 | 内容・ポイント |
|---|---|
| 📝 在留カード再交付申請書 | 所定の様式。出入国在留管理庁の窓口・ウェブサイトで入手できます。 |
| 📷 写真1葉 | 規格(サイズ・撮影時期など)があります。交付の日に1歳未満の方は不要です(2026年6月13日以前は16歳未満が不要でしたが、6月14日以降に交付される在留カードは1歳以上で写真が必要です)。詳しくは「子どもの在留カード|1歳から顔写真・有効期間と更新」をご覧ください。 |
| 📋 紛失・盗難等を証する資料 | 陳述書(失った経緯を説明する書面)と、警察に届け出た際の届出受理番号(遺失届・盗難届の受理番号など)。 |
| 🔥 罹災を証する資料 | 火災など災害で失った場合は、罹災証明書。 |
| 🛂 旅券(パスポート) | または在留資格証明書。提示が必要です。 |
| ☑ 委任状・本人確認書類 | 代理人・取次者が申請する場合に必要です。 |
ここでのポイントは、紛失・盗難の場合はまず警察に届け出て「届出受理番号」を取得しておくことです。財布ごと盗まれた・落としたといったケースでは、警察署や交番で遺失届・盗難届を出し、その受理番号を控えておきましょう。この番号が陳述書とともに、再交付申請の裏付けになります。
⚠️ 必要書類は状況によって追加を求められることがあります。来庁前に、管轄の官署や外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904)で確認しておくと安心です。
紛失・盗難による再交付の一般的な流れは、次のとおりです。
📅 忘れてはいけない「14日以内」:この一連の手続きは、紛失等の事実を知った日から14日以内に申請する必要があります。警察への届出や書類準備に時間がかかることもあるため、気づいたらすぐに動き始めることが大切です。

在留カードの再交付をめぐっては、期限のほかにも見落としやすい注意点があります。
紛失を理由に新しい在留カードの再交付を受けた後で、失くしたはずの古い在留カードが見つかった場合は、発見の日から14日以内に、その古い在留カードを返納しなければなりません。「見つかったからそのまま持っておく」ことはできません。2枚の在留カードを同時に有効な状態で保持することは認められていないためです。
在留カードには常時携帯義務があります(16歳未満の方などを除く)。再交付を受けるまでの間も、身分の確認を求められる場面はあり得ます。パスポートなど他の身分を示すものを携え、再交付手続き中であることを説明できるようにしておくと安心です。
在留カードは、再入国時の手続きや、市区町村での各種届出、銀行・携帯電話の契約など、生活のさまざまな場面で使われます。手元にない期間が長引くと不便が生じるため、早めの再交付申請が結果的にご自身を守ることになります。
外国人材を雇用する企業にとっても、従業員の在留カード紛失は他人事ではありません。
企業側が正しい知識を持っておくことは、外国人材の安心した就労と、適正な雇用管理の両方につながります。
Q1. 在留カードを紛失しました。再発行にお金はかかりますか?
A. 紛失・盗難・滅失による再交付には手数料はかかりません(無料)。損傷がないのに本人希望で交換する「交換希望」の場合のみ1,900円がかかります。
Q2. 警察に届け出ていなくても申請できますか?
A. 紛失・盗難の場合は、陳述書とあわせて警察の届出受理番号(遺失届・盗難届の受理番号など)を求められます。まず警察へ届け出て、受理番号を控えてから申請するのが基本です。
Q3. 14日を過ぎてしまいました。どうなりますか?
A. 再交付申請は事実を知った日から14日以内が原則です。期限を過ぎると法律上の義務違反となるおそれがあります。遅れてしまった場合でも、そのまま放置せず、速やかに官署へ相談・申請してください。
Q4. カードが汚れて読めなくなりました。これも同じ手続きですか?
A. 著しい汚損・毀損や、ICチップの毀損の場合は「汚損・毀損による再交付」となり、手数料は無料です。ただしこの場合は、手元にある損傷した在留カードを提示(提出)する必要があります。
Q5. 新しいカードを受け取った後に、失くしたカードが出てきました。
A. 発見の日から14日以内に、古い在留カードを返納してください。2枚を有効な状態で持ち続けることはできません。
Q6. 平日の日中に入管へ行けません。代わりに申請してもらえますか?
A. 同居の親族(16歳以上)や、届出済みの行政書士などの取次者に申請を依頼できる場合があります。ご自身の状況に応じて、専門家への相談をご検討ください。
在留カードの紛失・盗難は誰にでも起こり得るトラブルですが、「事実を知った日から14日以内」「警察の届出受理番号」「無料(交換希望のみ有料)」という3つのポイントを押さえておけば、落ち着いて対応できます。汚損・毀損や交換希望との違い、旧カード発見時の返納義務も忘れないようにしましょう。手続きに不安がある方や、平日の来庁が難しい方は、経験豊富な行政書士にご相談ください。
当事務所では、最新の制度動向を踏まえた上で、外国人ご本人・受入企業様の双方からのご相談を承っています。
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出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年7月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や必要書類は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市