
在留申請オンラインシステムは、在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請などを、地方出入国在留管理官署の窓口に行かずにオンラインで行える仕組みです。2026年(令和8年)1月5日から新しいシステムに更改され、添付できるデータ容量の拡大や入力途中の一時保存など、以前から要望の多かった点が改善されました。一方で、「在留期限の最終日には申請できない」「永住許可申請は対象外」など、知らないまま進めると手続が間に合わなくなる注意点も残っています。この記事では、出入国在留管理庁の一次情報にもとづいて、使える手続・使える人・つまずきやすいポイントを行政書士が整理します。外国人ご本人にも、外国人材を雇用する企業の人事ご担当者にも役立つ内容です。
在留期間更新の具体的な必要書類については「技術・人文知識・国際業務の更新に必要な書類」で、認定証明書が不交付になった場合の対応については「在留資格認定証明書の不交付とその後の対応」で、それぞれ詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
公式の窓口(出入国在留管理庁)
※当サイトは行政書士法人の解説ページで、在留申請オンラインシステムの公式サイトではありません。
在留申請オンラインシステムは、在留資格に関する各種申請を、インターネット経由で提出できる出入国在留管理庁のシステムです。窓口に出向いて長時間待つ必要がなくなるため、就労中の外国人ご本人にとっても、複数名を同時に手続する企業にとっても負担が軽くなります。
出入国在留管理庁は、このシステムの利点として次の点を挙げています。
受付時間は24時間365日とされています。ただし、システムメンテナンス等により利用できない場合があり、その際はシステムのトップ画面で告知されます。
💡 ポイント:「システムの利用料金はかからない」とは、オンラインシステムそのものの使用料が無料という意味です。許可時に必要な手数料は別途必要で、後述のとおり電子納付には対応していません。
出入国在留管理庁は、利用者アンケート等で要望の多かった事項を踏まえてシステムを更改し、令和8年(2026年)1月5日から新しい在留申請オンラインシステムの利用が始まりました。公表されている更改内容は次のとおりです。
| 更改内容 | 内容 | 誰にとってのメリットか |
|---|---|---|
| 添付データの容量拡大 | 添付できるデータの容量が拡大 | 資料が多い申請をする方全般 |
| 複数ファイルの添付 | 添付資料について複数のファイルが添付可能に | 決算書類等が多い企業 |
| 一時保存機能 | 申請項目の入力途中で一時保存が可能に | 入力に時間がかかる方全般 |
| 利用者IDの有効期間延長 | 所属機関等の方の利用者IDの有効期間を1年間から3年間へ延長 | 企業・登録支援機関等の担当者 |
⚠️ 令和7年(2025年)12月以前に申請をした案件については、申請情報一覧画面に表示されなくなります(システム改修時に申請中であった案件を除く)。そのため、令和8年1月5日以降も過去の申請情報を把握したい場合は、申請情報一覧画面を印刷して保存するなどの対応が必要です。
企業で外国人材の申請履歴を管理している場合、この点を知らないまま移行すると、過去の受付番号や申請日が確認できなくなります。社内の記録を別途保存しているか、この機会に確認しておくことをおすすめします。
オンラインシステムは「すべての入管手続」に対応しているわけではありません。できる手続とできない手続を最初に確認することが、遠回りを避ける一番の近道です。
再入国許可と資格外活動許可は、単独ではなく「2〜4と同時に行う場合」に限ってオンラインで申請できる点にご注意ください。
また、在留資格の面でも対象外があります。「外交」「短期滞在」「特定活動(出国準備期間)」の在留資格を有する方、またはこれらの在留資格への変更を希望する方は対象外です。さらに、一部の在留資格はオンラインシステムの対象になっていないため、実際に申請する前に出入国在留管理庁が公表している「オンラインで申請可能な申請種別及び在留資格(対象範囲)」を必ずご確認ください。
オンラインシステムは、申請する立場によって利用区分が分かれています。
| 区分 | 具体例 | 事前手続 |
|---|---|---|
| 所属機関の職員 | 受入企業の人事担当者 | 利用申出(承認が必要) |
| 弁護士又は行政書士 | 入管手続を扱う専門家 | 利用申出(承認が必要) |
| 公益法人の職員 | 外国人の円滑な受入れを図る公益法人 | 利用申出(承認が必要) |
| 登録支援機関の職員 | 特定技能の支援を行う機関 | 利用申出(承認が必要) |
| 外国人本人 | 申請人ご本人 | 利用者登録 |
| 法定代理人 | 親権者など | 利用者登録 |
| 親族(配偶者、子、父又は母) | ご家族 | 利用者登録(下記の制限あり) |
📌 在留期間が「3月」の方は、更新の必要性が高いにもかかわらずオンラインを利用できません。この場合は管轄の地方出入国在留管理官署の窓口で手続することになりますので、早めにスケジュールを立ててください。
オンライン申請は「思い立ったその日にすぐ提出」というわけにはいきません。立場によって事前手続の重さが違うため、余裕をもって着手してください。
親族(配偶者、子、父又は母等。法定代理人を除く)の方は、利用者区分として「法定代理人等」を選択します。
なお、利用者区分は後から変更できません。誤って登録した場合は、利用者ID抹消の手続(在留申請オンラインシステム利用者情報抹消申出書・別記第12号様式)を行い、登録をやり直す必要があります。最初の選択を慎重に行ってください。
所属機関の職員、公益法人の職員、登録支援機関の職員の方は、利用者登録に加えて「利用申出」とその承認が必要です。
システム上のほか、地方出入国在留管理官署への出頭又は郵送による利用申出も可能です。出頭・郵送による利用申出は、所属機関・公益法人・登録支援機関の所在地を管轄する地方出入国在留管理官署で受け付けています(出入国審査のみを担当する官署および入国者収容所では受け付けていません)。
承認には一定の期間がかかります。「更新期限の直前に思い立って利用申出を出す」という進め方では間に合わないおそれがありますので、初めて利用する企業は、実際の申請予定から逆算して早めに手続を始めてください。

実務でもっとも事故につながりやすいのが、この論点です。オンラインシステムには、特定の日には申請できないというルールがあります。
「ぎりぎりでもオンラインなら24時間出せる」と考えて満了日当日まで待つと、その日はオンラインで受け付けてもらえず、窓口に駆け込むほかなくなります。引っ越し直後に更新申請をする場合も、転入届と同日に処理しようとすると弾かれます。いずれも1日単位の余裕がないところで起きるため、申請日は数日以上の余裕をもって設定してください。
オンライン申請後に、再入国許可またはみなし再入国許可により出国すること自体は可能です。ただし、在留期限から2か月を経過する日までに再入国し、許可等を受ける必要があります。また、申請人が出国中の場合、原則として在留カード等を受領することはできません。受領の際は、申請人が出国中でないことをあらかじめ確認してください。
オンライン申請の受付日は、オンラインで申請を行った日になります。番号は次の順で通知されます。
申請を受け付ける地方出入国在留管理官署は、申請人である外国人の方の住居地等に応じて決定されます。
| 交付されるもの | 受け取り方法 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書 | メール又は郵送のいずれかを選択 |
| 在留カード | 郵送又は地方出入国在留管理官署の窓口のいずれかを選択 |
| 就労資格証明書 | 郵送又は地方出入国在留管理官署の窓口のいずれかを選択 |
ただし、在留カードについて次の場合は郵送を選択できません。
許可時の手数料は、電子納付することができません。オンラインで申請しても、手数料の納付は収入印紙による方法となります。「最後まですべてオンラインで完結する」わけではない点に注意してください。
なお、在留資格に関する手数料については引き上げの改定案が示されています。この点は「在留資格の手数料引き上げ案」で解説していますが、改定案は確定した内容ではありませんので、最新の状況は出入国在留管理庁の公表資料でご確認ください。
複数の外国人材を受け入れている企業にとって、オンラインシステムの活用効果は個人よりも大きくなります。
出入国在留管理庁は、システムの利点の一つとして次の点を挙げています。所属機関がカテゴリー分けされている在留資格(「技術・人文知識・国際業務」等)の申請にあたり、所属機関の区分がカテゴリー3に該当する場合であっても、利用申出時にカテゴリー2と同様の添付資料をもって申請を行うことを希望して必要書類を提出し、かつ利用申出の承認を受けた場合は、申請時の提出書類が大幅に簡素化されるとされています(在留資格「経営・管理」を除く)。
✅ カテゴリー3の企業にとっては、毎回の申請書類の負担が軽くなる可能性がある重要な仕組みです。ただし、利用申出の時点で希望を示して必要書類を提出しておく必要があるため、後から遡って適用を受けることはできません。利用申出を行う段階で検討してください。
利用申出の有効期間は、承認された日から3年間です(新システムで1年間から延長されました)。利用の継続を希望する場合は、有効期限に関するメールが届きますので、有効期限の1か月前までに定期報告を行う必要があります。
担当者の異動や退職でメールを見落とすと、必要なときに利用できない事態になりかねません。定期報告の期限を社内カレンダーに登録し、担当者交代時の引き継ぎ事項に含めておくことをおすすめします。

Q1. オンラインで申請すると、審査が早くなったり有利になったりしますか?
A. オンライン申請は「申請の方法」の選択肢であり、審査そのものの基準を変えるものではありません。出入国在留管理庁が挙げている利点は、官署に出向く必要がないこと、24時間申請できること、一定の場合に郵送で受領できること、利用料金がかからないこと、そして一定の要件を満たす場合に提出書類が簡素化されることです。提出内容が不十分であれば、窓口申請と同様に追加資料の求めや不許可の可能性があります。
Q2. 永住許可申請もオンラインでできますか?
A. できません。出入国在留管理庁は、在留申請オンラインシステムでは永住許可申請および在留カードに係る手続(住居地以外の記載事項変更届、在留カードの有効期間更新申請など)は行うことができないとしています。永住許可申請は窓口での手続となります。
Q3. 在留期限の当日にオンラインで申請できますか?
A. できません。在留期限の最終日(在留期間の満了日の当日)はオンライン申請ができず、管轄内の地方出入国在留管理官署で申請する必要があります。また、在留期限を過ぎてしまった場合もオンラインでは申請できませんので、速やかに管轄の官署にご相談ください。
Q4. 引っ越した直後でもオンライン申請できますか?
A. 住居地の変更届出(転入届)を行った当日は、オンラインで申請できません。翌日以降に申請してください。引っ越しと更新申請の時期が重なる場合は、スケジュールに余裕をもたせてください。
Q5. 手数料もオンラインで支払えますか?
A. 支払えません。出入国在留管理庁は、申請許可時の手数料について電子納付することはできないとしています。オンライン申請であっても、手数料は収入印紙による納付となります。
Q6. 会社の担当者が代わったら、利用者IDはどうなりますか?
A. 利用申出の有効期間は承認日から3年間で、継続する場合は有効期限の1か月前までに定期報告が必要です。利用者区分は後から変更できないため、誤った区分で登録した場合は利用者ID抹消の手続を行い、登録し直すことになります。担当者交代の際は、IDの管理と定期報告の期限を漏れなく引き継いでください。
Q7. 特定在留カードの交付申請もオンラインでできますか?
A. できません。出入国在留管理庁は「特定在留カード交付申請はオンライン申請に対応していません」と案内しています(令和8年6月時点)。最新の対応状況は、出入国在留管理庁の公式サイトでご確認ください。
在留申請オンラインシステムは、2026年1月5日の新システムへの更改によって、添付容量の拡大・複数ファイル添付・一時保存・利用者IDの有効期間3年化と、実務で効く改善が加わりました。窓口に出向かずに24時間申請できる利点は大きく、特に複数名を扱う企業ではメリットが出やすい仕組みです。
一方で、永住許可申請や在留カードに係る手続は対象外であること、在留期限の最終日・在留期限経過後・転入届の当日・出国中は申請できないこと、手数料は電子納付できないことなど、押さえておかないと手戻りになる制約も残っています。便利な仕組みほど、「使えない場面」を先に把握しておくことが安全です。
初めて利用する企業は、利用申出の承認に時間がかかる点、そしてカテゴリー3でも書類簡素化の適用を受けられる可能性がある点を踏まえ、申請予定から逆算して早めに準備を始めることをおすすめします。
当事務所では、オンライン申請・窓口申請のいずれについても、外国人ご本人・受入企業様の双方からのご相談を承っています。
まずはお気軽に無料相談をご利用ください。
出す前に、一度見せてください。
ご自身で出入国在留管理局へ在留資格の申請をされる方へ。提出の前に、申請書と添付書類を確かめ、足りない書類や気をつける点をお伝えします。オンライン(Google Meet・20分程度)でも、LINE でもお受けします。
・対象:在留資格の認定・変更・更新の申請です(永住は、宮崎県内にお住まいの方に限ります)。帰化は対象外です。
・オンライン(Google Meet)は、1つの申請につき1回です。LINE でのお返事は、同じ申請について、提出の前までお受けします。
・LINE のお返事の目安は、原則2営業日以内です(土日・祝日はお休みです。混み合うときは、お返事が延びることがあります)。
・書類の写しは、LINE かメールでお送りください。在留カードは表面だけを、マイナンバーの面は送らないでください。
・お伝えするのは当事務所の意見です。許可を保証するものではなく、結果は出入国在留管理局の判断によります。
・お伝えするのは、足りない書類や気をつける点までです。申請書の作成や書き直しの代行、文案の作成はしません。許可の見込み(通るかどうか)もお伝えしません(当事務所にご依頼いただく場合は、セルフ準備コース・ライトプラン・スタンダードプランをご案内します)。
・事実と異なる内容の書類だと分かったとき、またはご本人(ご家族を含みます)の申請でないと分かったときは、チェックをお断りします。
本記事は2026年7月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や運用は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
本記事の執筆者:行政書士 中山 諭
行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表
所在地:宮崎県宮崎市