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経営・管理の新規入国635人|改正から1年の数字

窓から光が入る小さな事務所に、木の机と椅子、観葉植物を置いたイメージ。事業所の確保を象徴。

2026年10月16日、出入国在留管理庁は「令和8年上半期における外国人入国者数及び日本人出国者数等について」と「令和8年6月末における在留外国人数について」を公表しました。在留資格「経営・管理」に目を向けると、2026年上半期(1月〜6月)の新規入国者数は635人で、前年同期の3,329人から80.9%減りました。在留している人の数も、2025年末の46,781人から2026年6月末の42,747人へ、半年で8.6%減っています。

「経営・管理」の許可基準は、2025年10月16日の省令改正で大きく変わりました。この記事では、改正からほぼ1年たった時点の公表統計を整理したうえで、これから日本で事業を始めたい方、すでに「経営・管理」で在留している方、外国人の管理者を迎える企業が確かめておきたい点をまとめます。


1. 公表統計で見る「経営・管理」

1-1. 新規入国者数

期間「経営・管理」の新規入国者数
2022年(1年間)4,346人
2023年(1年間)5,295人
2024年(1年間)4,483人
2025年(1年間)6,003人
2025年上半期3,329人
2026年上半期635人(前年同期比 −80.9%)
出典:出入国在留管理庁「令和8年上半期における外国人入国者数及び日本人出国者数等について」第4表

同じ期間のほかの在留資格の新規入国者数は、「技術・人文知識・国際業務」が31,923人から23,994人(−24.8%)、「高度専門職」が1,442人から952人(−34.0%)、「留学」が103,435人から111,930人(+8.2%)、「特定技能」が36,689人から43,348人(+18.1%)でした。「経営・管理」の減り方が際立っています。

1-2. 在留している人の数

時点「経営・管理」の在留者数
2022年末31,808人
2023年末37,510人
2024年末41,615人
2025年末46,781人
2026年6月末42,747人(前年末比 −8.6%)
出典:出入国在留管理庁「令和8年6月末における在留外国人数について」第3表

1-3. 数字を読むときの注意

  • 「新規入国者数」は、日本に入国するときに在留資格を受けて上陸を許可された人の数です(公表資料の注)。留学生などが日本の中で「経営・管理」へ在留資格を変更した人は、この数に入りません
  • 公表資料は、増減の理由を示していません。2026年上半期は、2025年10月16日の改正の後の期間にあたります
  • 都道府県別の「経営・管理」の人数は、今回の公表資料(第6表)には載っていません

木の机の上で、高さが左から右へ低くなっていく積み木を並べたイメージ。数の減少を象徴。

2. 2025年10月16日の改正のおさらい

「経営・管理」の上陸基準を定める省令(出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令)と施行規則が改正され、2025年10月16日に施行されました。出入国在留管理庁の改正概要によると、主な変更点は次のとおりです。

項目改正後の基準
常勤職員1人以上の常勤職員を雇用すること。対象は日本人、特別永住者、「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の方に限られる
資本金等3,000万円以上。法人は資本金の額・出資の総額、個人事業主は事業所の確保・職員の給与(1年分)・設備投資経費など事業のために投下されている総額
日本語能力申請者か常勤職員のいずれかが「日本語教育の参照枠」のB2相当以上(日本語能力試験N2以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上など)
経歴経営管理または申請する事業の業務に必要な技術・知識に係る分野の博士・修士・専門職の学位、または事業の経営・管理について3年以上の経験
事業計画書在留資格の決定時に、経営に関する専門的な知識を有する者(施行日時点では中小企業診断士・公認会計士・税理士)の確認を受ける
出典:出入国在留管理庁「在留資格『経営・管理』に係る上陸基準省令等の改正について」・e-Gov 法令検索(上陸基準省令)

あわせて、次の取扱いも示されています。

  • 業務委託などで経営者としての活動の実態が十分に認められない場合は、「経営・管理」の活動とは認められない
  • 自宅を事業所と兼ねることは、原則として認められない
  • 正当な理由なく長期間出国していた場合は、在留期間の更新は認められない
  • 在留期間の更新時に、労働保険・社会保険の加入と納付、国税・地方税の納付状況を確認する
  • 事業に必要な許認可の取得状況を確かめる資料の提出を求める

改正前の基準からの変化は、当事務所の「【2026年最新】経営管理ビザの要件厳格化を行政書士が解説」でも扱っています。


3. すでに「経営・管理」で在留している方の更新

改正前から「経営・管理」で在留している方には、経過措置があります。出入国在留管理庁の案内(よくある質問・2026年6月26日更新)では、次のように説明されています。

  • 施行後3年が経過するまで(令和10年=2028年10月16日まで)の更新申請では、新しい基準を満たさないことだけを理由に不許可になることはない
  • 2028年10月16日より後の更新申請でも、経営状況が良好で、法人税などの納付義務を適切に果たしており、次回の更新時までに新しい基準を満たす見込みがあるときは、ほかの在留状況も含めて総合的に判断する。3,000万円に満たないことだけで一律に不許可処分となるものではないとされています
  • 一方で、経営状況や納税に問題がなくても、労働関係法令の遵守、社会保険・雇用保険・労災保険の加入や納付、許認可の取得に問題があれば、更新が認められない事例もあるとされています

経過措置の期間中の更新では、経営に関する専門家の評価を受けた文書の提出を求められることがあります。更新の準備は「【2026年最新】経営管理ビザ更新と3年経過措置」で詳しく扱っています。

また、改正後の基準を満たしていない場合は、「経営・管理」などからの永住許可は認められないとされています。永住を考えている方は、更新とは別にこの点も確かめてください。


4. 2026年4月15日からの追加書類

出入国在留管理庁の「経営・管理」のページでは、2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3または4に当たる場合に「所属機関の代表者に関する申告書」(参考様式)の提出が追加されました。この書類は、申請人が事業の「管理」に従事する場合に添付するものです。

カテゴリーは所属機関の規模などで分かれており、カテゴリー3は前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出した団体・個人(カテゴリー2を除く)、カテゴリー4はそのいずれにも当たらない団体・個人です。カテゴリーに当たることを示す書類を出せない場合は、カテゴリー4に当たることになります。


窓辺の机に白紙のノートと2つのフォルダ、観葉植物を置いたイメージ。事業計画の確認を象徴。

5. 宮崎で事業を始めたい方へ

宮崎県内で会社を作り、「経営・管理」で事業を始めたいという外国人の方もいらっしゃいます。改正後は、次の点を事業の計画の段階から考えておく必要があります。

  1. 事業所:改正後の事業の規模に応じた事業所を確保する必要があり、自宅との兼用は原則として認められません
  2. 常勤職員:日本人や「永住者」「定住者」などの方を、1人以上、常勤で雇う計画が必要です。留学生のアルバイトや「技術・人文知識・国際業務」で働く方は、この常勤職員の数には入りません
  3. 資本金等:法人なら資本金・出資の総額で3,000万円以上です
  4. 日本語:ご本人か常勤職員のいずれかが、B2相当以上の日本語能力を持っていることを書類で示します。日本語の要件でいう常勤職員には、2の雇用の要件とは違い、「技術・人文知識・国際業務」などで働く外国人の常勤職員も含まれます
  5. 事業計画書:中小企業診断士・公認会計士・税理士の確認を受けたものを出します。申請人が経営する会社の役員や従業員は、評価者として認められません(外部の顧問の公認会計士・税理士は差し支えないとされています)
  6. 許認可:飲食店・中古品の売買・旅館など、許認可が必要な事業はその取得状況を示します(在留許可を受けてからでないと取れないなど正当な理由がある場合は、次の更新時に提出)

なお、今回の統計の数字は入国時の数です。日本の中で「経営・管理」へ在留資格を変更する申請も、2025年10月16日以降に受け付けたものは改正後の基準が前提になります(「経営・管理」のページの提出書類にも、変更の申請が含まれています)。


6. 外国人の管理者を迎える企業の方へ

  • 管理に従事する方の報酬:申請人が事業の管理に従事する場合は、日本人が同じ仕事をする場合と同じ額以上の報酬を受けることが基準になっています(上陸基準省令)
  • 追加書類:カテゴリー3・4の企業が外国人の管理者を迎える場合は、2026年4月15日以降、「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が必要です
  • 外国法人の日本支店へ転勤する場合(カテゴリー3・4):地位(担当業務)・期間・報酬額を明らかにする派遣状・異動通知書などが必要です
  • 上場企業などカテゴリー1・2:その他の資料は原則不要とされています

7. 外国人ご本人へ

  • 在留期限を確かめ、更新は早めに準備してください。 改正前から「経営・管理」で在留している方(改正前の基準で許可された方を含む)は、2028年10月16日までの更新が経過措置の対象です。ただし、税金・社会保険・労働保険の加入と納付は毎回確認されます
  • 長い期間の出国に注意してください。 正当な理由なく長期間日本を離れていた場合は、活動の実態がないとして更新が認められないとされています
  • 業務を外部に任せきりにしないでください。 業務委託などで経営者としての活動の実態が十分に認められない場合は、「経営・管理」の活動とは認められません
  • 永住を考えている方は、改正後の基準を満たしているかを先に確かめてください

8. よくあるご質問

Q1. 新規入国者が8割減ったのは、改正が理由ですか。

出入国在留管理庁の公表資料は、増減の理由を示していません。2026年上半期は、2025年10月16日の改正の後の期間にあたります。

Q2. 今「経営・管理」で在留しています。2028年10月までに3,000万円を用意しないと帰国しなければなりませんか。

出入国在留管理庁のよくある質問は、これを「事実ではありません」としています。2028年10月16日より後の更新でも、経営状況が良好で、納税を適切に行い、次回の更新までに新しい基準を満たす見込みがあれば、総合的に判断するとしています。

Q3. 個人事業主も3,000万円の資本金が必要ですか。

個人事業主の場合は資本金ではなく、事業所の確保、雇用する職員の給与(1年分)、設備投資経費など、事業を営むために投下されている総額で判断されます。

Q4. 新規入国者数に、日本で在留資格を変更した人は入りますか。

入りません。新規入国者数は、日本に入国するときに在留資格を受けて上陸を許可された人の数です。


9. まとめ

「経営・管理」の新規入国者数は2026年上半期に635人となり、前年同期から80.9%減りました。在留者数も2025年末から半年で8.6%減っています。2025年10月16日の改正で、常勤職員1人以上、資本金等3,000万円以上、B2相当以上の日本語、経歴、専門家の確認を受けた事業計画書が求められるようになりました。すでに在留している方は2028年10月16日までの経過措置の間に、新しく事業を始める方は計画の段階から、新しい基準に合わせた準備を進めることが大切です。

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本記事は2026年10月時点の公開情報に基づいて執筆しています。制度の詳細や施行時期は今後変更される可能性があります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。

本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭

行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表

所在地:宮崎県宮崎市

出典(一次情報)

  • 出入国在留管理庁「令和8年上半期における外国人入国者数及び日本人出国者数等について」(2026年10月16日・第4表) https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00069.html
  • 出入国在留管理庁「令和8年6月末における在留外国人数について」(2026年10月16日・第3表・第6表) https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00070.html
  • 出入国在留管理庁「在留資格『経営・管理』に係る上陸基準省令等の改正について」(よくある質問 2026年6月26日更新) https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/10_00237.html
  • 出入国在留管理庁「在留資格『経営・管理』」 https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/businessmanager.html
  • e-Gov 法令検索「出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令」 https://laws.e-gov.go.jp/law/402M50000010016

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