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インドネシアの入国前結核検査|2027年1月4日から義務化

透明ファイルに入れた無地の書類と紺色のフォルダ、木の砂時計の俯瞰イメージ。入国前に期限内で準備する結核非発病証明書を象徴。

インドネシアから社員や家族を呼び寄せる予定のある方に、大切なお知らせです。在留資格認定証明書(COE)の交付申請で「結核非発病証明書」の提出を求める入国前結核スクリーニングが、インドネシアでも始まることになりました。

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出入国在留管理庁・外務省・厚生労働省は、2026年9月25日にガイドラインを改正し、インドネシアについて指定健診医療機関での健診受付を2026年11月2日から、結核非発病証明書の提出義務付けを2027年1月4日から(いずれも予定)と公表しました。出入国在留管理庁の案内ページも、見出しが「フィリピン、ネパール、ベトナム及びインドネシアの国籍を有する方」に改められています。

当サイトでは2026年8月28日の記事「入国前結核スクリーニング|対象6か国と除外規定」で、インドネシアを「開始時期は未定」とお伝えしていました。本記事はその更新情報として、インドネシアに絞って、日程・対象・除外・申請日の扱いと、企業の準備を整理します。


1. 結論:先に押さえておきたい5点

  • インドネシアは、健診受付 2026年11月2日、証明書の提出義務付け 2027年1月4日(いずれも予定)です。
  • 対象は、インドネシア国籍で中長期在留者として入国・在留しようとする方(再入国許可を有する方を除く)などです。
  • 特定技能外国人、当該国とのEPAに基づく看護師・介護福祉士などは、当面の間対象外です。
  • 義務付けの期日は申請日が基準です。2027年1月4日以降に在留資格認定証明書交付申請(または査証申請)をする場合に提出が必要です。
  • 証明書は日本国政府が指定した医療機関が発行するものに限られ、有効期間は原則として胸部レントゲン撮影の実施日から180日です。インドネシアの指定健診医療機関は、準備でき次第公表とされています(2026年10月1日時点)。

2. インドネシアの開始日程:他の対象国との比較

入国前結核スクリーニングは、調整がついた対象国から順次始まっています。2026年9月25日改正のガイドラインによる日程は次のとおりです。

対象国指定健診医療機関での健診受付開始結核非発病証明書の提出義務付け
フィリピン・ネパール2025年3月24日2025年6月23日
ベトナム2025年5月26日2025年9月1日
インドネシア2026年11月2日(予定)2027年1月4日(予定)
ミャンマー・中国開始に向け調整中開始に向け調整中(決定され次第公表予定)
出典:出入国在留管理庁・外務省・厚生労働省「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(令和8年9月25日改正)。

厚生労働省の発表によると、インドネシアはもともと制度上の対象国に含まれていましたが、これまでは「調整中で開始時期未定」とされていました。今回、実施体制の整備が完了したことから運用を開始するとされています。

💡 ポイント:ミャンマーと中国は、2026年10月1日時点でも開始時期は未定です。開始の目途が立ち次第、厚生労働省のホームページで知らせる予定とされています。


3. 対象になる方・ならない方

3-1. 対象になる方

対象は、インドネシアを含む対象国の国籍を有し、次のいずれかとして日本に入国・在留しようとする方です。

  • 中長期在留者(3か月以下の在留期間の方、「短期滞在」「外交」「公用」の方などを除く)。ただし、再入国許可(みなし再入国許可を含む)を有する方は除かれます。
  • 特定活動告示第53号・第54号(デジタルノマドとその配偶者・子)

たとえば「技術・人文知識・国際業務」「留学」「家族滞在」などで新たに来日する方が典型です。厚生労働省のFAQでは、子どもや妊婦も対象とされています(5歳未満の子や妊婦には、検査方法について別の取扱いが示されています)。

3-2. 対象にならない方(当面の間)

対象国の国籍であっても、次の方は対象外です。

  • 現在の居住地が対象国以外であることが、居住国の滞在許可証等で確認された方(厚生労働省のFAQでは、現在の居住地での居住期間は問わないとされています)
  • 特定技能外国人
  • 当該国とのEPAに基づく看護師・介護福祉士
  • JETプログラム参加者、JICA研修員(長期・短期)、国際交流基金(JF)中長期招へいプログラム参加者、JICA人材育成奨学計画(JDS)留学生、大使館推薦による国費留学生、外国人留学生の教育訓練の受託事業
  • 特定活動告示第55号(特定自動車運送業準備)
  • 家事支援外国人材受入事業(国家戦略特別区域法第16条の4)

これらは、入国前に結核検査を目的とした胸部レントゲンを含む健康診断が課されている制度として、当面の間対象外とされています。

⚠️ 注意:除外の一覧に「技能実習」は掲げられていません。インドネシアから技能実習生を受け入れる予定の企業・監理団体は、2027年1月4日以降の在留資格認定証明書交付申請で結核非発病証明書が必要になる前提で準備してください。


無地の書類2枚の間に紺色のリボンを通し、砂時計を添えた俯瞰イメージ。申請日が2027年1月4日の前か後かで扱いが分かれることを象徴。

4. 基準は「申請日」:2027年1月4日をまたぐときの扱い

実務で最も問い合わせが多いと思われるのが、「期日の前に申請して、交付が期日の後になったらどうなるのか」という点です。厚生労働省のFAQと出入国在留管理庁の案内は、次のように整理しています。

申請のタイミング結核非発病証明書
2027年1月4日以降に在留資格認定証明書交付申請(または査証申請)をする提出が必要
2027年1月4日より前に在留資格認定証明書交付申請をし、証明書を出さずに交付を受けた。査証申請は期日以降になった査証申請時の提出は不要
出典:厚生労働省 入国前結核スクリーニング特設サイト「FAQ」Q21、出入国在留管理庁「入国前結核スクリーニング」。

つまり、審査の途中で期日を過ぎても、あとから追加で提出を求められることはないという扱いです。ただし厚生労働省は、これは結核の自覚症状(せき・たんが2週間以上続く、微熱や体のだるさが続くなど)がない場合を想定したもので、症状がある場合は結核検査を受けることが望ましいとしています。

また、在留資格認定証明書交付申請のときに有効期限内の証明書を提出していれば、その後の査証申請・上陸申請のときに証明書の有効期限内である必要はなく、改めて提出する必要もないとされています。


5. 結核非発病証明書の取り方と有効期間

  1. インドネシア国内の指定健診医療機関で、医師の診察と胸部レントゲン検査を受けます(所見がある場合は、医師の判断で喀痰検査)。
  2. 結核を発病していないと判断されると、指定健診医療機関から結核非発病証明書が発行されます。
  3. 在留資格認定証明書交付申請のときに提出します(在留資格認定証明書を取得せずに在外公館で査証申請をする場合は、査証申請のとき)。

押さえておきたい点は次のとおりです。

  • 指定健診医療機関以外の証明書は認められません。一般の健康診断書に「陰性」と書かれていても代わりにはなりません。
  • 提出は写し(スキャンデータを含む)で差し支えありません。
  • 有効期間は、胸部レントゲン撮影の実施日から原則180日です。同居の家族に感染性の結核と診断された方がいる場合など、条件によっては90日になります。
  • 健診費用は申請者本人の負担で、金額は医療機関によって異なります。
  • 入国後に提示を求められる場合があるため、本人控えは大切に保管するよう案内されています。

💡 ポイント:インドネシアの指定健診医療機関の名称・所在地は、2026年10月1日時点ではまだ公表されていません(厚生労働省「準備でき次第公表」)。特設サイト(JPETS)で公表を確認してから受診先を決めてください。


6. 証明書を出せないときに提出する書類

出入国在留管理庁の案内では、次の場合は結核非発病証明書の代わりに所定の書類を提出します。

  • 現在の居住地が対象国以外の方:現在住んでいる国・地域の滞在許可証等の写し(スキャンデータを含む)と、説明書(日本語版・英語版の様式あり)
  • やむを得ない特段の事情で証明書を提出できない方:提出できないことに係る理由書(日本語版・英語版の様式あり)

厚生労働省のFAQでは、在留資格認定証明書交付申請のときに結核非発病証明書を提出しない場合は、原則として不交付処分となるとされています。やむを得ない事情があり、査証申請のときには提出が見込まれる場合に限って例外的に交付されることがあり得るものの、その判断は個別とされています。「理由書を出せば大丈夫」とは考えないでください。


無地のカード3枚を斜めに並べ、紺色のノートとペンを添えた俯瞰イメージ。証明書の有効期間から採用スケジュールを逆算することを象徴。

7. 企業の人事ご担当者が今から準備すること

インドネシアからの採用予定がある企業は、次の点を採用計画に組み込んでおくと安心です。

  • 申請時期を確認する:在留資格認定証明書交付申請が2027年1月4日以降になる候補者を洗い出す。
  • 在留資格で対象かどうかを分ける:特定技能は当面対象外、技術・人文知識・国際業務や技能実習などは対象、というように候補者ごとに確認する。
  • 現住地を確認する:候補者が第三国に住んでいる場合は、滞在許可証等と説明書で対象外になり得る。
  • 有効期間180日から逆算する:受診が早すぎると、申請の時点で有効期間が切れてしまう。書類がそろう時期に合わせて受診日を決める。
  • 費用負担を決めておく:健診費用は制度上は申請者本人の負担。会社が負担するかどうかは社内で方針を決め、候補者へ早めに伝える。

また、2027年4月1日に始まる育成就労制度について、厚生労働省のFAQは、指定健診医療機関での胸部エックス線撮影の結果を、育成就労外国人の受入れで求められる総合的な健康診断の胸部エックス線撮影として扱うことも可能で、総合健診が可能な指定健診医療機関では同時受診ができるとしています(インドネシアで同時受診ができる医療機関は、指定健診医療機関の公表を待って確認が必要です)。


8. 外国人ご本人・ご家族への影響

  • すでに日本で働いている方が、再入国許可(みなし再入国許可を含む)で出国し、戻ってくる場合は対象になりません。
  • 日本に住むインドネシア国籍の方が、インドネシアにいる配偶者やお子さんを「家族滞在」などで呼び寄せる場合、呼び寄せるご家族は対象になり得ます。お子さんも対象です。
  • 過去に結核と診断されたことがあっても、治療が完了し、現在発病していないことが指定健診医療機関で確認されれば、証明書が発行されます。
  • 検査で「陽性」とされた場合は、医師の指示に従って治療を受け、治療完了後に改めて指定健診医療機関で受診します(その際は「結核治療終了報告書」が必要とされています)。

9. よくあるご質問

Q1. インドネシアの証明書は、いつから必要になりますか。

2027年1月4日(予定)以降に在留資格認定証明書交付申請、または査証申請をする場合に必要です。指定健診医療機関での健診受付は2026年11月2日(予定)から始まります。

Q2. 2026年12月に在留資格認定証明書交付申請をし、交付が2027年1月以降になりそうです。証明書を追加で出す必要はありますか。

厚生労働省のFAQでは、義務付けの期日は申請日が基準とされています。期日より前に申請し、証明書を出さずに交付を受けた場合は、査証申請が期日以降でも査証申請時の提出は不要とされています。ただし、結核の自覚症状がある場合は、検査を受けることが望ましいとされています。

Q3. 特定技能でインドネシアの方を受け入れます。証明書は必要ですか。

特定技能外国人は、当面の間、入国前結核スクリーニングの対象外とされています。

Q4. インドネシアの一般の病院で受けた健康診断書で代用できますか。

できません。日本国政府が指定した健診医療機関が発行した結核非発病証明書に限られます。インドネシアの指定健診医療機関は、準備でき次第公表されます。

Q5. 証明書の原本を出入国在留管理局に提出する必要がありますか。

写し(スキャンデータを含む)での提出が可能です。

Q6. ミャンマーや中国の方はどうなりますか。

ミャンマーと中国も対象国ですが、2026年10月1日時点で開始時期は未定です。開始が決定され次第、公表される予定です。


10. まとめ:申請日と有効期間から逆算する

  1. インドネシアは、健診受付 2026年11月2日、証明書の提出義務付け 2027年1月4日(予定)。
  2. 対象は中長期在留者として入国する方など。特定技能やEPA看護師・介護福祉士などは当面対象外。技能実習は除外の一覧にない。
  3. 基準は申請日。期日前に申請した在留資格認定証明書交付申請には、あとから提出を求めない扱い。
  4. 証明書は指定健診医療機関が発行したものだけ。有効期間は原則180日で、写しの提出で差し支えない。
  5. インドネシアの指定健診医療機関は未公表。公表を確認してから受診先を決める。

制度全体の仕組みや6か国の除外規定は、「入国前結核スクリーニング|対象6か国と除外規定」で詳しく解説しています。

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本記事は2026年10月時点の公開情報に基づいて執筆しています。インドネシアの日程は「予定」として公表されたもので、変更される可能性があります。結核の検査・診断・治療に関する医学的事項は、指定健診医療機関や医師にご確認ください。在留資格認定証明書の交付の可否は、出入国在留管理庁が個別の事情に基づいて判断するものです。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁・厚生労働省・在外公館の公式情報または当事務所までご確認ください。

本記事の執筆者:申請取次行政書士 中山 諭

行政書士法人みやざき国際法務事務所 代表

所在地:宮崎県宮崎市

出典(一次情報)

  • 出入国在留管理庁「【重要】入国前結核スクリーニング(フィリピン、ネパール、ベトナム及びインドネシアの国籍を有する方)」 https://www.moj.go.jp/isa/10_00219.html
  • 出入国在留管理庁・外務省・厚生労働省「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(令和8年9月25日改正) https://www.moj.go.jp/isa/content/001471575.pdf
  • 厚生労働省「インドネシアにおける入国前結核スクリーニングを開始します」(令和8年9月25日) https://jpets.mhlw.go.jp/jp/doc/260925.pdf
  • 厚生労働省 入国前結核スクリーニング特設サイト(JPETS)「FAQ」 https://jpets.mhlw.go.jp/jp/faq/

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