留学生や家族滞在の方が、アルバイトに許可が要るか、何時間まで働けるか、どの申請が必要かを、その場で確認できるツールです。在留資格と働き方を選ぶだけで、出入国在留管理庁の公表情報にもとづく確認シートができあがります。
「長期休業中の1日8時間は留学だけ」「卒業したら包括許可は使えない」「配達の単発仕事でも稼働時間が確認できれば包括許可だけでよい」といった、間違えやすい条件を自動で切り分けます。
このナビで分かること
- 資格外活動許可が要るかどうか ― 永住者・定住者などは対象外、留学・家族滞在などは対象、という入口の判定。
- 働ける時間の上限 ― 包括許可の1週28時間以内、留学の長期休業期間中に限る1日8時間以内。
- 包括許可で足りるか、個別許可が要るか ― 28時間を超えるインターンシップ、稼働時間を客観的に確認できない働き方などの切り分け。
- 働けない場所・働けない形 ― 風俗営業等の営業所での就労、法人設立や従業員の雇用など「経営・管理」への変更が必要になる形。
- 違反したときに何が起きるか ― 在留期間更新への影響、許可の取消し、本人と雇う側の罰則を条文とあわせて表示。
使い方(3ステップ)
- 在留資格を選ぶ ― 在留カードの表面に書かれている在留資格を選びます。留学、家族滞在、特定活動、就労資格などで、許可の要否と働ける時間が変わります。
- 許可の有無と働き方を選ぶ ― 資格外活動許可を持っているか、アルバイトか単発の仕事か、週に何時間の予定かを選びます。
- 確認シートを見る ― 働けない理由、確認が必要な項目、申請の準備リストが出ます。印刷や共有リンクのコピーができ、氏名や在留カード番号はリンクに含まれません。
資格外活動許可とは
資格外活動許可は、現に有している在留資格に属さない、収入を伴う事業を運営する活動や報酬を受ける活動を行おうとする場合に必要な許可です(出入国管理及び難民認定法、以下「入管法」第19条第2項)。留学生や家族滞在の方のアルバイトが代表例です。
対象になるのは、入管法別表第一の在留資格(留学、家族滞在、特定活動、就労資格など)で在留する方です。永住者や定住者など別表第二の在留資格の方は、就労活動に制限がないため、資格外活動許可の対象ではありません。許可には、1週について28時間以内のアルバイト的な活動をまとめて認める包括許可と、活動先や業務内容を定めて個々に認める個別許可の2種類があり、両方を受けることもできます。
制度の全体像、28時間の数え方、申請書類の細かな説明は、解説記事「資格外活動許可とは|週28時間の数え方と申請手続」にまとめています。このページでは、ナビで判定している条件の要点と、判定のあとに必要になる手続をご案内します。
働ける時間は在留資格で変わる
| 在留資格 | 包括許可の上限 | 長期休業期間の特例 |
|---|---|---|
| 留学 | 1週について28時間以内 | あり=学則で定められた長期休業期間中は1日について8時間以内 |
| 家族滞在 | 1週について28時間以内 | なし |
| 特定活動(扶養を受ける配偶者・子) | 1週について28時間以内 | なし |
| 特定活動(卒業後の継続就職活動・内定後) | 1週について28時間以内 | なし |
| 永住者・定住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等 | 就労に制限がなく、資格外活動許可の対象外 | |
「1日8時間」の特例は留学だけです。家族滞在や就職活動中の特定活動には特例の記載がなく、年間を通じて1週28時間以内のままです。複数の勤務先を掛け持ちしている場合は、勤務先ごとではなく、ご本人の活動全体で28時間以内に収める必要があると解されています。
包括許可で足りる働き方、個別許可が要る働き方
ナビで最も差が出るのがこの切り分けです。ポイントは「稼働時間を客観的に確認できるか」です。
| 働き方 | 必要な許可 | 理由 |
|---|---|---|
| 時給制のアルバイト(週28時間以内) | 包括許可 | いわゆるアルバイト的な活動として想定されている |
| 配達などの依頼を単発で受け、成果に応じて報酬を得る働き方 | 包括許可のみで可 | 稼働時間を客観的に確認できるものは「事業を運営する活動」として包括許可の範囲 |
| 個人事業主として活動し、稼働時間を客観的に確認しにくい働き方 | 個別許可 | 時間の上限を守れているかを確認できないため |
| 週28時間を超えるインターンシップ(大学の最終年度・大学院の修業年度末など) | 個別許可 | 就業体験として28時間の枠を超える場合の特別な取扱い |
| 推薦状から資格外活動許可の記載が消去されている就職活動中の特定活動 | 個別許可 | 推薦状の記載を前提とする包括許可が使えないため |
| 法人を設立する、従業員を雇用する、事業所を設けて活動する | 資格外活動では対応できません=「経営・管理」の在留資格への変更が必要 | |
「フリーランスなら常に個別許可」というわけではありません。雇用契約書などで従事する時間が明確な管理者としての活動や、配達の受注のように稼働時間を客観的に確認できる働き方は、包括許可だけで就労できます。逆に、業務委託や請負で標準的な労働時間がはっきりしない場合は、個別許可が必要です。
どの在留資格でも働けない場所
風俗営業、店舗型性風俗特殊営業、特定遊興飲食店営業が営まれている営業所において行う活動は、許可の対象になりません。仕事の内容が接客ではなく清掃や皿洗いであっても、その営業所内での就労は認められません。無店舗型の性風俗特殊営業などに従事する活動も同様です。
申請の手続と必要なもの
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署 |
| 申請できる人 | 申請人本人のほか、地方出入国在留管理局長に届け出た行政書士などの取次者 |
| 手数料 | かかりません |
| 標準処理期間 | 2週間〜2か月 |
| オンライン申請 | 在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請・在留資格取得許可申請と同時に行う場合に限り利用できます |
| 持参・提示するもの | 申請書、活動内容を明らかにする書類(在留資格と許可の種類で異なる)、在留カード、旅券 |
個別許可のときに加わる書類の例
- 28時間を超えるインターンシップ=活動予定機関が作成した、活動内容・活動期間・活動時間・活動場所・報酬を記載した文書または契約書、在学証明書、(大学生は)成績証明書
- 稼働時間を客観的に確認しにくい個人事業=事業の運営に係る計画の説明文書(任意様式)
- 業務委託・請負で労働時間がはっきりしない場合=契約内容の説明文書(任意様式)
ナビの確認シートには、選んだ働き方に応じた準備リストが出ます。リストにチェックを入れた状態で印刷できるので、申請前の点検にお使いください。
違反したときに起きること
| だれに | 何が起きるか | 根拠 |
|---|---|---|
| ご本人 | 資格外活動許可に違反していると、在留期間の更新が認められないことがある | 出入国在留管理庁の留学生向け案内 |
| ご本人 | 付された条件に違反した場合などは、資格外活動許可そのものが取り消される | 入管法第19条第3項 |
| ご本人 | 本来の活動を行わずに他の活動を行っている場合などは、在留資格の取消しの対象になる | 入管法第22条の4第1項 |
| ご本人 | 許可なく収入活動を専ら行っていると明らかに認められる場合は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、それ以外の資格外活動は1年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金 | 入管法第70条第1項第4号・第73条第1号 |
| 雇う側 | 不法就労助長罪=3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。「許可がないことを知らなかった」ことを理由に処罰を免れることはできない(過失がないときを除く) | 入管法第73条の2 |
企業の人事ご担当者へ
- 採用前に在留カードの表と裏を確認します。 表面の在留資格が「留学」「家族滞在」なら、裏面の資格外活動許可欄に許可の記載があるかを見ます。「特定活動」は旅券に添付された指定書で活動の内容を確認します。
- 時間の管理は会社側の責任でもあります。 1週28時間の上限は、他社との掛け持ちも含めた本人の活動全体で守る必要があると解されています。シフトを組むときは他社の勤務時間も申告してもらう運用が安全です。
- 留学生の1日8時間は「学則で定められた長期休業期間」だけです。 学校ごとに期間が違うため、学生証や学校の年間予定で期間を確認してからシフトに反映してください。
- 判断に迷うときは就労資格証明書という方法があります。 就労できる活動かどうかを地方出入国在留管理官署に確認する制度で、交付を受けていなくても就労できないという意味ではありません。
よくある質問
留学生のアルバイトは、何時間まで働けますか?
包括許可を受けている場合、1週について28時間以内です。学則で定められた長期休業期間中は1日について8時間以内まで働けます。風俗営業等での就労は除かれ、教育機関に在籍している間に限られます。
家族滞在ですが、夏休みは1日8時間まで働けますか?
働けません。長期休業期間中の1日8時間の特例は、出入国在留管理庁の案内で「留学」の方にだけ認められているもので、家族滞在の案内には特例の記載がありません。年間を通じて1週28時間以内です。
フードデリバリーの配達の仕事は、包括許可だけでできますか?
配達などの依頼を受注し、成果に応じて報酬を得る働き方でも、稼働時間を客観的に確認できるものは包括許可のみで就労できます。時間を客観的に確認しにくい働き方をする場合は、個別許可が必要です。
資格外活動許可を持っているかどうかは、どこで確認できますか?
在留カードの裏面の資格外活動許可欄、旅券に貼られた資格外活動許可の証印、または資格外活動許可書で確認できます。個別許可の場合は、許可された活動の内容が証印や許可書に記載されています。
申請にお金や時間はかかりますか?
手数料はかかりません。標準処理期間は2週間〜2か月です。オンライン申請は、在留資格変更・在留期間更新・在留資格取得の申請と同時に行う場合に限り利用できます。
卒業後も同じアルバイトを続けられますか?
留学生の包括許可は教育機関に在籍している間だけ有効で、卒業後にどの教育機関にも在籍していない場合はアルバイトが認められません。就職活動を続けるための「特定活動」へ変更し、推薦状に資格外活動許可の記載があることなどを前提に、あらためて許可を受ける必要があります。
許可の申請から、在留資格の変更まで
個別許可が必要かどうかの切り分け、インターンシップや起業準備の申請、卒業後の「特定活動」への変更、就職が決まったときの在留資格変更まで対応します。ナビの共有リンクをお送りいただけば、その内容から具体的にご案内します。オンライン対応・初回相談は60分まで無料です。
関連ページ:資格外活動許可とは|週28時間の数え方と申請手続 | 家族滞在ビザの解説 | 留学から就職への在留資格変更 | ビザ該当性診断 | 在留資格(ビザ)のご相談
本ページは2026年9月時点の公開情報にもとづいて作成しています。上限時間・手続・罰則は改正で変わることがあります。実際の申請にあたっては、出入国在留管理庁の公式情報または当事務所までご確認ください。
出典(出入国在留管理庁):
